「白菜ボーイ」イ・サンホ(26・ハイワン)が、韓国選手で初めて国際スキー連盟(FIS)スノーボード・ワールドカップ(W杯)で金メダルを獲得し、約50日後に開幕する2022北京冬季五輪での金メダルへの希望を膨らませた。
イ・サンホは11日(現地時間)、ロシア・バンノイェで開催された2021-2022シーズンのスノーボード・アルペンW杯開幕戦のパラレル大回転で優勝し、快調のスタートを切った。韓国スキーとスノーボード史上初のFISW杯金メダルだ。従来の最高成績は2017年トルコ、2019年イタリアでイ・サンホが獲得した銀メダル。
大会後、イ・サンホは「個人的にW杯で初優勝を果たせてとても嬉しい。今始まったばかりなので、良いコンディションを維持して好成績を出せるよう最善を尽くしたい」と語った。
江原道旌善郡舎北(カンウォンド・チョンソングン・サブク)出身のイ・サンホは、小学生時代に高冷地の白菜畑を改良したソリ場でスノーボードに乗ったことから「白菜ボーイ」というニックネームが付けられた。2018平昌(ピョンチャン)冬季五輪では、韓国の雪上競技史上初の五輪メダル(銀)を獲得した。
世界ランキング17位のイ・サンホは、2回合計1分12秒82でゴールし、全体2位の記録で予選を突破し、勢いに乗った。予選タイム上位16で戦う決勝トーナメントからは圧巻の滑りを披露。準々決勝では韓国代表チーム主将キム・サンギョム(32=世界ランキング27位)を、準決勝ではイタリアのミルコ・フェリチェッティ(29、8位)を抜いて決勝に進んだ。W杯決勝での韓国選手同士の対決は、2017年3月のトルコ・カイセリW杯でイ・サンホとチェ・ボグンが準々決勝で対戦して以来4年9ヵ月ぶりのこと。
2019年世界選手権3位だったドイツのシュテファン・バウマイスター(28=10位タイ)との決勝では劇的な逆転勝利を収めた。スタートで出遅れ、最初区間で0.45秒まで差が広がったイ・サンホは、最後の5つの旗門を残して逆転に成功した。当該コーナーで長く滑ったバウマイスターはそのままレースを放棄した。
2020年1月、肩の負傷で手術を受けたイ・サンホは、世界選手権で12位になるなど、昨季は目立った成績を収めることができなかった。今季を控えて頭を悩ませていたイ・サンホは、今夏にスイスのザスペロで厳しい雪上トレーニングと体力トレーニングをこなしながら技量を押し上げた。イ・サンホはしばらく実戦感覚を磨きながら来年2月の北京五輪に備える計画だ。パラレル大回転の場合、五輪前まで4回のW杯が残っている。
姜泓求 windup@donga.com