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ロシアのハッカー組織「レビル」が突然活動停止、米ロ政府が介入か

ロシアのハッカー組織「レビル」が突然活動停止、米ロ政府が介入か

Posted July. 15, 2021 08:24,   

Updated July. 15, 2021 08:24

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米国など全世界の企業をハッキングして金を奪う悪名高いロシアのハッカー組織「レビル(REvil)」が突然姿を消した。ロシア最大のハッカー組織とされたレビルが姿を消した背景をめぐって、米国やロシア政府が介入した可能性があると推測されている。

13日、米紙ニューヨーク・タイムズは同日午前、レビルがすべてのオンライン活動を停止したと伝えた。レビルが犯行をアピールしたダークウェブのホームページ、レビルに攻撃された企業とレビルの「身代金交渉」が行われていたオンラインサイトも全て消えた。

レビルは今月初めまで活発に活動していた。サイバー攻撃用ソフトウェア「ランサムウェア」を使ってコンピュータ・ネットワークをマヒさせ、「金を払えばマヒを解く」と企業を脅迫した。5月、世界最大手の食肉加工業者JBS SAを攻撃したのもレビルだ。レビルは「ランサムウェア・イヴィル(Ransomware evil)」の略だ。

レビルが姿を消した背景をめぐって、米政府介入説が提起されている。ロシアのハッカーのサイバー攻撃に耐えかねた米国が、直接レビルを攻撃したという推測だ。同紙によると、バイデン米大統領はレビルが姿を消す4日前の9日、ロシアのプーチン大統領との電話会談で、ハッカー問題を解決するよう最後通告を送った。バイデン氏はプーチン氏と通話した後、記者団に、「ロシアが解決しなければ米国が立ち上がってレビルのサーバーをなくすことができる」と述べた。米サイバー軍司令部(USCC)は、高度なサイバー戦能力を備えているという。

プーチン氏が、米国との関係改善を望んで措置を取ったという見方もある。英紙タイムズによると、ロシアの元ハッカーで、米国で活動中のあるセキュリティー専門家は、「プーチン大統領がその気になってハッカーを追跡すれば、彼らは一瞬にして終わるだろう。2週間もあれば十分だ」と話した。この場合、ロシア政府がこれまで自国のハッカーの犯行を放置していたという批判が出ることは避けられない。

ニューヨーク・タイムズは、各国の情報当局がレビルに注目し、これに負担を感じて活動を停止した可能性もあると伝えた。この場合、名前を変えてハッキングを再開する可能性があると、同紙は伝えた。


李恩澤 nabi@donga.com