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英国学者が韓国の寺で得た人生の知恵

Posted May. 22, 2021 08:12,   

Updated May. 22, 2021 08:12

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生きるということはなぜ苦しいのか。私は誰なのか。心をどのように保てるのか。どう生きていくべきなのか。

本は、生物学者で英オックスフォード大学名誉教授のデニス・ノーブル氏(84)がこの質問への答えを探す道程を描いたドキュメンタリー「Noble Asks」を制作する過程で始まった。

ノーブル氏は24歳の時、世界で初めて心臓ペースメーカーのコンピュータモデルを作り、仮想心臓を開発し、心臓研究に新たなページを開いた人物。「利己的な遺伝子」で知られるリチャード・ドーキンスの遺伝子決定論を批判し、生命は有機的な相互作用によって決定されると主張した。

「人の遺伝子情報を含んでいるDNAは、アルファベットと同じだ。体の中にあるDNAという文字で、とても厚くて大きな本を作り出す。その本がまさに生命だ」

序文にあるノーブル氏の生命論だ。文字の一つ一つが本ではないように、遺伝子一つ一つは人間ではないということだ。

ノーブル氏は韓国を訪れ、4人の僧侶に会った。通度寺の方丈、性坡僧侶、生命共同体の運動を展開した実相寺の会主、道法僧侶、長時間の参禅修行法を伝えてきた美黄寺の前住職、金剛僧侶、精進料理の大家、正寬僧侶だ。

僧侶らは、心配や不安、利己心、苦しみは本来、心にはないものだが、人は生きて心に手垢がつくのだと話す。ただし、僧侶らの話をそのまま紹介するのではなく、一般的に文章にまとめたことは残念だ。ドキュメンタリーは下半期に上映予定。


金甲植 dunanworld@donga.com