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中国、月に続き火星にも探査機着陸に成功 「宇宙大国」をアピール

中国、月に続き火星にも探査機着陸に成功 「宇宙大国」をアピール

Posted May. 17, 2021 09:05,   

Updated May. 17, 2021 09:05

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中国が無人火星探査機「天問1号」の火星への着陸に成功させた。探査機の火星着陸は旧ソ連、米国に続いて3ヵ国目。火星の表面を走行する探査車を送ったのは、米国に続いて2ヵ国目となる。

  

中国の新華社通信によると、火星周辺の軌道を回っていた天問1号から分離した火星探査車「祝融」が15日午前8時18分(韓国時間)、火星北半球「ユートピア平原」の南側に着陸した。習近平国家主席は、「中国の宇宙事業発展の一里塚となった」とし、「地球・月間から惑星間への飛躍を実現した」と祝電を発表した。

昨年7月に打ち上げられた天問1号は、2月10日に火星の周回軌道に突入した後、3ヵ月近く軌道を回って着陸の機会をうかがっていた。天問は「天に問う」という意味で、戦国時代の楚の詩人、屈原の詩から名前がつけられた。祝融は中国の古代神話の火の神の名前。

着陸に成功した祝融は、大きさが横2.6メートル、縦3メートル、高さ1.85メートル、重さ240キロの6両車輪の探査車。約90火星日(火星の1日は24時間37分)間、探査するように設計されている。祝融には火星探査車初の地下100メートルまで探査できるレーダー装備が装着された。中国は今回の探査で、火星の表面で水や氷の痕跡を探し、土壌や岩石の成分を分析する予定だ。中国は2度の挑戦の末、火星探査に成功した。2011年にロシアとともに火星探査を試みたが失敗している。習氏は、「勇敢な挑戦で、惑星探査の分野で世界の先進グループに入った」と称えた。

中国はこの数年間、火星探査や月探査、独自の宇宙ステーション建設推進など宇宙開発にアクセルを踏み、米国を脅かす宇宙大国に浮上した。2019年には探査機「嫦娥4号」を世界で初めて月の裏側に着陸させ、昨年12月には探査機「嫦娥5号」を月に送り、月の土を採取して地球に持ち帰ることにも成功した。

 

先月には中国独自の宇宙ステーション「天宮」の建設に向けて、中核部分となる「天和」を自国のロケット「長征5号B」に載せて打ち上げた。2024年に任務を終了する国際宇宙ステーション(ISS)が閉鎖されれば、天宮が唯一の宇宙ステーションになる。

 

2016年には、米国に先立ち世界初の量子通信衛星「墨子号」を打ち上げ、2400キロの距離の量子暗号通信に成功した。

米国は中国の宇宙進出を警戒している。今月9日、長征5号Bが統制力を失って地球に落下し、残骸の一部がインド洋に落下したことを受け、米国は「中国がスペースデブリ(宇宙ごみ)に関して責任ある国際基準を満たしていない」とし、米航空宇宙局(NASA)のネルソン局長名義の批判声明を出した。外信はこのような対立の背景に宇宙覇権をめぐるライバル意識があると分析した。


チョ・スンハン東亜サイエンス記者 shinjsh@donga.com