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就職難・生活苦に追い込まれた若者たち、孤独な死まで迎える現実

就職難・生活苦に追い込まれた若者たち、孤独な死まで迎える現実

Posted April. 20, 2021 08:15,   

Updated April. 20, 2021 08:15

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東亜(トンア)日報の企画シリーズ「コロナの3苦世代」は、韓国の若者が追い込まれた限界状況を示している。就職難や生活苦、社会的孤立という3重苦のため、若者の孤独死まで相次いでいる。一日も早く具体的な実態を把握して総合的な対策を立てなければ、韓国の若者たちはさらに崖っぷちに立たされる切迫した状況となっている。

今、若者らが強いられている苦痛の最も根本的な原因は、雇用飢饉や就職難だ。先月、15〜29歳の若者失業率は1999年の通貨危機当時の10%台だった。新型コロナで店が閉店したり営業を減らしたりしてから、アルバイトまで見つけることが難しくなった。東亜日報とジョブコリアが若者607人を対象にアンケートを行った結果、現在所得のない若者が3分の1に達した。国の未来がかかった「経済の柱」が、短期「バイト」に追い込まれ、それさえ絶たれれば慢性的な失業の沼に陥る。所得がないため、お金をかけて塾に通ったり、資格を取りながら就職を準備することさえ難しい。

若者らの肩に重くのしかかっている高い住居費用も問題だ。1人暮らしの若者世帯の約3分の1は、収入の30%以上を住居費として使っている。収入があまりなく、まとまったお金を作ることができないため、家賃以外は代案がない。地方から上京し、インターンの給料を受け取り、ワンルームで家賃を払った後は、生活費に追われ、食事を抜くことすらある。若者らにとって最も簡単に節約できる金が食費だからだ。住宅価格がうなぎのぼりに上がり、苦労して就職し、貯蓄してもマイホーム購入も容易ではないのが現状だ。このため投機性が濃い株の短期売買や「仮想通貨投機」に陥って、大学の授業料や家賃を払えない若者も少なくない。

コロナ3重苦は、社会と断絶した生活を選ぶ引きこもりを生むこともある。青少年政策研究院の統計で確認された引きこもりだけでも、13万5000人に上る。「檀君以来最大のスペック」を持っているが、社会で雇用されることが難しい若者たちの挫折は、身体的・心理的健康まで害するうつ病に早く広がっており、対策が切実だ。就職や給与など、経済的な理由で自ら命を絶った若者たちのワンルームでは、うずたかく自己紹介書のファイルや食べ残しのデリバリー料理が発見されている。若者の心の健康を保つ総合的かつ多層的な支援が必要だ。

政府はこれまで、税金で臨時雇用を作ったり、若者手当を支給する一時しのぎの対策を繰り返し、持続可能な良質の雇用は十分に提供できなかった。コロナの長期化で深まる若者問題を、就職移行期の一時的な問題としてアプローチしてはならない。企業が必要とする人材を、硬直的な大学定員枠など古い規制のため、十分に育成できないのが現実だ。就業者が希望する雇用と企業が選ぼうとする人材の需要と供給の不一致を減らし、多様な職業教育プログラムを作ってこそ、若者を苦痛から救うことができる。