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花の名前を聞いたね

Posted February. 20, 2021 07:40,   

Updated February. 20, 2021 07:40

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かつては家庭が出発点だと言われた。家庭が集まって共同体になり、共同体が集まって世界になると。だから家庭は種のようなものだった。それを通じて、我々は遠くに進む夢を見た。遠くへ行って、とても大変なら帰ってくる夢も見た。

今は家庭が出発点ではなく、最後の砦になった。心情的にここのほかに安全な柵はないようだ。家庭まで崩壊すれば、これ以上渡す土地もない。そのため、家族が家族を傷つけたというニュースを目にすると、この上なく憤りを覚える。母親が子どもを、子どもが老母を殴って殺したというニュースを聞くと、眠りを忘れる。コロナを避けてみんな洞窟のような家に入り込むが、ここまでが信じられないのなら私たちはどこに頼ればいいのか。

家は洞窟になり、心まで洞窟のように暗くなる時、私たちに必要なのは灯火だ。時には明かりは点けるのではなく、植えられるもの。なので今日は心の灯りを植えてくれる詩を紹介したい。今は大変な時期だから。大切なものが消える時だから。逆に、堅くて大切な心を花の種のように植えよう。詩の中で、息子は花の名前を聞いたが、母親は「愛してる」と答えた。愛を食べて大きくなっても、「文章をすべて掘り返したい」大変な日はやってきた。そんなとき息子を支えてくれたのは、花のような愛だけをくれた母の記憶だった。

短い冬の日が暮れて、春は忍び寄ってくる。春を待つ私たちは、誰に花だったことがあるだろうか。果たして私たちの心には、誰の花が眠っているのだろうか。