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「アリ軍団の反乱」米ゲームストップ株騒動が映画に

「アリ軍団の反乱」米ゲームストップ株騒動が映画に

Posted February. 03, 2021 07:56,   

Updated February. 03, 2021 07:56

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米ウォール街の貪欲さに抵抗した「個人投資家たちの反乱」のゲームストップ株騒動が映画化される。ゲームストップ株騒動の結末がまだ出ていないにもかかわらず、ハリウッドが急いで映画製作に乗り出したのは、今回の事態に対する大衆の高い関心を示している。

世界最大手のストリーミング会社・ネットフリックスと映画会社・MGMはそれぞれ、ゲームストップ事態の映画化に突入したと、1日(現地時間)米芸能専門メディア「デッドライン」が報じた。ゲームストップ事態は、最近米国の個人投資家がオンラインサイト「レディット」などを中心に団結して、ウォール街ヘッジファンドの空売り勢力に対抗してビデオゲーム流通会社・ゲームストップの株価を急上昇させた出来事だ。ゲームストップの空売りに乗り出したヘッジファンドは、個人投資家らの反撃により100兆ウォン以上の損失をこうむった。

ネットフリックスは、「ハートロッカー」(2009年)でアカデミー脚本賞を受賞したマーク・ボールと交渉を始めた。ボールは、ウサーマ・ビン・ラーディンの暗殺作戦を扱った「ゼロ・ダーク・サーティー」(2012年)を書いたハリウッドの有名脚本家だ。フェイスブックやアマゾンなど、大手技術企業の市場独寡占を批判してきた米ニューヨーク大学経営大学院のスコット・ギャラウェイ教授は、脚本諮問として参加すると見られる。

男子主人公には、「ネットフリックスの皇太子」と呼ばれるノア・センティネオが選ばれた。センティネオは、韓国系アメリカ人作家の同名小説を原作としたネットフリックスの映画シリーズ「好きだった君へのラブレター」にピーター役で出演し、スターダムに上がった。米紙ウォールストリートジャーナル(WSJ)は、「若い世代にファン層が厚いセンティネオのキャスティングで、ティックトックとテレビゲームに慣れた世代を劇場に呼び込むことができる」と評価した。

ネットフリックスは、ゲームストップ事態でソーシャルメディアの機能に焦点を合わせたストーリーを展開する予定だと、デッドラインは伝えた。ネットフリックスの関係者は、「傾いた競技場で大衆が現状を維持しようとする既得権に対抗する過程で、ソーシャルメディアがどのような役割を果たしたのかにスポットライトを当てる計画だ」と語った。

MGMは、ゲームストップ事態に関連した新刊を構想中のベストセラー作家、ベン・メズリッチの映画版権を、先月29日に獲得した。「アンチソーシャルネットワーク」という仮題のついたこの本は、ヘッジファンドに対抗して反乱を主導したオンラインコミュニティ「レディット」の株式討論ルーム「ウォールストリートベッツ」に集まった「烏合の衆」(rag-tag)投資家の物語を扱う予定だ。「メッセージ」(2016年)でアカデミー作品賞にノミネートされたアーロン・ライダー監督がメガホンを握る

ハリウッドは、以前もウォール街で起きた出来事を数回映画化したことがある。2008年、サブプライムモーゲージ問題を素材にした「マネー・ショート華麗なる大逆転」(2015年)は、アカデミー授賞式で5部門にノミネートされて脚色賞を受賞し、興行にも成功して米国だけで7000万ドルを稼いだ。


チョ・ユラ記者 jyr0101@donga.com