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英政府諮問グループ「変異ウイルスは子どもでも感染しやすい」

英政府諮問グループ「変異ウイルスは子どもでも感染しやすい」

Posted December. 23, 2020 08:17,   

Updated December. 23, 2020 08:17

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英国で急速に広がっている新型コロナウイルス感染症の変異ウイルスは、従来のウイルスより子どもを簡単に感染させる可能性があるという警告が出た。これまで12歳以下の子供は成人に比べて新型コロナの感染率が低いことが知られていたが、この変異ウイルスの感染リスクは大人に劣らず高いという。

ロイター通信などによると、英政府傘下の諮問グループに所属する科学者らは21日(現地時間)、記者会見で、「変異ウイルスが子どもをより簡単に感染させるとみられる状況がある。人間細胞への入り方に変化が現れただけに、子供の感染もまた容易になった可能性がある」と語った。すでに多くの国で変異ウイルスが広がっている可能性もあるが、検査技術の問題などでまだ確認されていないという予測も出ている。

コロナウイルスは、表面についた突起、すなわちスパイクタンパク質が人体細胞の受容体(ACE2)と結合する方式で浸透する。医療界ではこれまで、子どもは成人に比べて受容体数が少なく、なかなか感染しないと分析してきた。しかし、変異ウイルスは、数字に関係なく受容体とよく結合するので、子どもも成人同様に危険だと推定した。

従来のウイルスより伝播力が最大で70%高いといわれているこの変異ウイルスを食い止めるために、タイやスペイン、パキスタンなども、英国発航空機の入国を食い止めており、全世界で英国発航空機の入国を禁じた国は40数カ国へと増えた。欧州連合(EU)は、英国発変異ウイルスに対する共同対応を話し合うことを決めた。

コロナウイルスと米ニューヨーク州も、英国発航空便で入国する米国市民権者に対する制限を強化することにした。ニューヨーク州は、英ブリティッシュ航空、バージンアトランティック航空、米デルタ航空の英国発ニューヨーク行き航空便の搭乗者に対しては、必ず「新型コロナ」の陰性確認書を要求することにした。ブリティッシュ航空の搭乗者は22日から、残りの2つの航空会社に対しては今週中に施行される。

ただ、世界保健機関(WHO)は、まだ変異ウイルスは統制不能の状態に広がってはいないとみている。WHOのマイケル・ライアン緊急対応チーム長は21日の記者会見で、「変異ウイルスが従来の新型コロナワクチンを無力化する可能性は低い。各国の防疫措置を通じて伝播統制が可能だ」と述べ、持続的な防疫を要求した。


パリ=キム・ユンジョン特派員 ニューヨーク=ユ・ジェドン特派員 zozo@donga.com