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ボジョレーヌーボーを流行させた「フランスワインの皇帝」

ボジョレーヌーボーを流行させた「フランスワインの皇帝」

Posted January. 07, 2020 07:54,   

Updated January. 07, 2020 07:54

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「ボジョレーワインの皇帝」と呼ばれた世界的ワイン仲買人ジョルジュ・デュブッフが4日(現地時間)、フランスの自宅で脳卒中で死去した。享年87歳。デュブッフは全世界にフランスワインを流通させた豪商として知られる。特にブルゴーニュ州のボジョレー地域で生産したばかりのワイン「ボジョレーヌーボー」を世界的なブランドに育てた。

AFP通信などによると、1933年フランス東部のシャントレで生まれた彼は、6歳の時からブドウ園を運営する家族を手助けしながら育った。10代になってからは、ワイン作りはもとより、自転車に乗ってワインを地元レストランに配達することまで引き受けた。その過程で、彼はワインの生産に関する知識はもちろんのこと、良いワインを区別する嗅覚とワイン流通・マーケティングについて特別な感覚を得た。

大人になった彼は、自分の名前から取ったワイナリーを作った。厳格な品質と徹底した衛生管理を強調したワイン仕込みを前面に出して、ビジネスを成長させた。1950年代には、ワイン生産者協会を設立して、ボジョレー地域のワイン広報の先頭に立った。

特にデュブッフは、ワインを楽しむ新しい方法を伝播させて大きな反響を得た。通常のワインは、長期間熟成させてこそ、味が良く高級と言われた。しかし、彼は生産されたばかりのワインをすぐに飲むフランス・ボジョレ-地域の伝統文化に注目した。従来はなかったコンセプトである「新鮮なワイン」を商品化して、「ボジョレーヌーボー」を新たなワインブランドとして育てた。

毎年秋に収穫したブドウで作った後、翌年までの熟成を待たずに、11月にすぐに飲むボジョレーヌーボーの人気で、ボルドー地方より知名度が落ちていたボジョレー地域の他のワインまでが大きな人気を得た。彼は、ボジョレーヌーボー祭りも拡張させ、世界的なワインイベントへと成長させた。BBCは、「彼が2018年に息子に会社を譲る頃、全世界に販売したワインは、毎年3000万本だ」と伝えた。ボジョレーワイン協会であるアンテルボジョレーのドミニク・ピロン会長は故人について、「ボジョレーの旗を全世界に刺した」と追悼した。


金潤鍾 zozo@donga.com