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また一歩先を行く三星電子、自ら光を放つQLED商用化の道を開く

また一歩先を行く三星電子、自ら光を放つQLED商用化の道を開く

Posted November. 29, 2019 07:32,   

Updated November. 29, 2019 14:51

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三星(サムスン)電子は28日、量子ドット(QD)素材の限界を克服する「自発光量子ドット発光ダイオード(QLED)」の商用化の可能性を実証したと発表した。

三星電子は、量子ドット素材の構造を改善した「自発光QLED」素子の発光率(注入された電流が光に変換される効率)を21.4%まで引き上げ、素子の駆動時間を業界最高レベルである100万時間にまで具現したと発表した。今回の研究結果を盛り込んだ論文は、世界的な学術誌・ネイチャーに掲載した。

三星電子は、今回の研究を通じて量子ドットの粒子が互いにひとかたまりになる現象を防ぐリガンド(Ligand)をより短くして、電流の注入速度を改善した。これがQLED素子の発光効率をより高めることに決定的な役割を果たした。

三星電子の関係者は、「自発光QLEDは、全可視光領域で純粋かつ鮮やかな光を表現できる」とし、「自ら光と色を出すために、バックライトとカラーフィルターが要らない。薄くて曲げるディスプレイも作ることができる」と語った。

三星電子はこれまでテレビ、ディスプレイの競合他社から、「QLEDは自ら光を放つことができない」と攻撃を受けてきた。業界の関係者は、「三星が『自発光QLED』の効率を立証して商用化まで成功すれば、LGなどの競合他社の攻撃をある程度乗り越えたと評価できる」と話した。

今回の論文の責任著者である三星電子総合技術院のチャン・ウンジュ・フェローは、「三星の独自のコア素材の技術で、次世代ディスプレイの実現可能性を示した」とし、「環境に優しいディスプレイの開発範囲が拡大することを期待している」と語った。


柳根亨 noel@donga.com