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トランプ氏、「軍事オプションはテーブルの上に」とイランに警告

トランプ氏、「軍事オプションはテーブルの上に」とイランに警告

Posted June. 24, 2019 07:24,   

Updated June. 24, 2019 07:24

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トランプ米大統領は22日、イランが米国の無人偵察機を撃墜したことに対する報復措置と関連して、「問題が解決されるまで(軍事オプションは)テーブルの上にある」と明らかにした。また、24日にイランに対して追加制裁を発動すると表明し、イランに圧力をかけた。そうした中、軍事攻撃の承認を撤回した後、有効な対応策がないのではないかという指摘も出ている。

トランプ氏は22日、ホワイトハウスでの記者団との質疑応答で、「一部の制裁はゆっくり、他は早く行われるだろう」とし、このように話した。トランプ氏は20日、ホワイトハウスでなされたイラン攻撃の承認および直前での撤回については、「(攻撃時に死亡すると予想された) 150人のイラン人を殺したくなかった」と説明した。そして、「私のことを戦争狂だと言っていたが、今はハト派だと言う。私はいずれでもなく常識人」と付け加えた。

トランプ氏は、「私たちはイランが核兵器を持つようには放っておかない」と強調し、「イランがこれに同意すれば、富強な国になることができ、幸せだろう。私は『ベストフレンド』になるだろう」とも述べた。

イラン近海で撃墜された米軍の無人偵察機は、イラン領空の境界をきわどく飛行したとみえる。撃墜後、米国防総省とイラン軍が発表した事件当日の無人機の飛行軌跡を調べると、この無人機は、ホルムズ海峡を通過してイラン南東部まで行って戻る途中だった。領空侵犯かどうかについては論議の余地があるが、イラン領空の境界線に沿って飛行したようだと専門家たちは見ている。

この事案と関連して、多少トーンダウンしたトランプ氏の発言にもかかわらず、イラン軍当局は米国に対して、「脅威には脅威で」という対応原則を明らかにし、軍事的緊張が再び高まっている。イラン軍参謀本部のシカルチ准将は同日、タスニム通信とのインタビューで、「もし敵が私たちに弾丸を1発撃つ場合、10発を撃つというのが『脅威には脅威で』の意味だ」と述べた。イランに対する攻撃は、行為者に後悔するほどの「歴史的対応」を引き出すと付け加えた。

イランが、米政府と民間企業に対してサイバー攻撃を加えているという分析も出ている。21日、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによると、米サイバーセキュリティー業界は先週、イラン政府が背後と疑われるハッキングの動きを捉えた。社会懸案を扱う電子メールに偽装して、ランサムウェアなどを流布するハッキングは、特に米政府や石油、ガスなどのエネルギー関連企業を狙ったようだと、同紙は伝えた。

一触即発の危機まで行った両国衝突の状況をめぐって、トランプ政権の外交政策を批判する声も少なくない。米紙ワシントン・ポストは、トランプ氏のイランに対する報復攻撃の撤回を取り上げ、トランプ氏の外交政策の混乱ぶりを伝え、「中東だけでなく世界に米国の外交政策の『非一貫性』を再び浮き彫りにした」と批判した。


ワシントン=イ・ジョンウン特派員 lightee@donga.com