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法務部長官主演のブラックコメディ、「記者のいない記者会見」

法務部長官主演のブラックコメディ、「記者のいない記者会見」

Posted June. 14, 2019 08:41,   

Updated June. 14, 2019 08:41

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朴相基(パク・サンギ)法務部長官が12日、政府果川(クァチョン)庁舎の空っぽの記者室で「一人記者会見」を開いた。取材陣が朴氏の記者会見に参加しないのは、検察の過去事委員会の活動および検察捜査について立場を明らかにするが、質問は受けないと発表したためだ。記者を法務部の会見の脇役程度に考える朴氏の記者会見を取材陣がボイコットしたのは当然だ。

今回のことで、朴氏が民主主義国家の公職者として資格があるのか疑念を抱かざるを得ない。記者会見は、記者が国民に代わって国民が憂慮することを尋ねる席だ。質疑応答をすることが負担なら、記者会見ではなく談話文の発表や報道資料を配布すべきだった。記者会見にこだわり、質問は受けないということは、国民の知る権利を無視する傲慢な措置だ。

検察の過去事委の活動に対して、朴氏が取材陣の質問を受けたくない理由は推測される。過去事委が「金学義(キム・ハクウィ)元法務次官事件」にかかわったとして捜査を求めた元検察幹部は、過去事委に対して民事・刑事訴訟を起こした。朴氏も、過去事委が「チャン・ジャヨン・リスト事件」を調査する時、犯罪被害者保護基金を不当に支援した疑いで告発された状態だ。また、検察と警察の捜査権調整などで政治的に敏感な状況で、質疑応答で失言でもした場合、問題を大きくしないかという心配もあっただろう。

しかし、このような状況は朴氏が自ら招いたところがある。過去事委の委員9人のうち5人を理念的に方向性が明確な団体である「民主社会のための弁護士の会」出身で埋め、皆が納得できる結論が出ることを期待するのは話にならない。そのうえ、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が今年3月、金学義事件とチャン・ジャヨン事件に対する捜査を指示した直後、法務部は過去事委の活動期間の4回目の延長を受け入れた。結局、現在の状況は朴氏が大統領府と「コード」を合わせて起こったことだ。朴氏は大統領が任命した閣僚である前に国民の公僕なので、与えられた権限を行使するうえで政治的バランスを守る義務がある。今回のことが痛恨の教訓になることを望む。