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金正恩氏の「危険なごり押し」を煽る中ロの庇護

金正恩氏の「危険なごり押し」を煽る中ロの庇護

Posted June. 08, 2019 07:35,   

Updated June. 08, 2019 07:35

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中国の習近平国家主席とロシアのプーチン大統領が5日、共同声明で、「韓半島問題の解決は非核化と安全保障・経済発展を交換する目標を堅持し、非核化と平和体制の樹立を併行させなければならない」と明らかにした。そして、「中ロは国連安全保障理事会が肯定的な役割を発揮するよう推進する」とした。北朝鮮の非核化がなければ制裁緩和はあり得ないという米国に対抗して、安保理で制裁を緩和または解除することで北朝鮮を支援するということだ。

中ロ首脳の共同声明は、北朝鮮の核・ミサイル実験と韓米の大規模な合同軍事演習の同時中止(「双中断」)、韓半島の非核化と平和体制の並行推進(「双軌並行」)という従来の立場を再確認したと見ることができる。しかし、2月のハノイでの米朝首脳会談決裂後、米朝が対立する制裁問題で、中ロは北朝鮮の手を取った。共同声明は「均衡的解決」を掲げたが、北朝鮮が要求する制裁緩和に向けた安保理での共同対応を予告した。しかし、最近の北朝鮮の相次ぐミサイル挑発に対しては沈黙した。貿易・安保問題で米国と対立する中ロとしては、ひとまず北朝鮮を自分たちが管理するという計算かもしれないが、このような一方的な庇護からは非核化解決法は出て来ない。

ハノイ米朝首脳会談が物別れに終わったのは、北朝鮮が非核化の終着点の定義すら拒否し、全体的な設計図もなくひとまず工事から始めようという呆れた要求をしたためだ。そして、北朝鮮は対話を拒否し、「米国が計算方法を変更しなければならない」と無理強いをしている。そのうえ、対話の局面の土台になった「双中断」を揺るがすきわどい挑発まで強行した。そのような北朝鮮に、中ロは食糧と石油を供給し、金正恩(キム・ジョンウン)政権の延命を助けている。これでは、北東アジアを破局に導く正恩氏の危険な挑発を幇助することになるということを中ロは自覚しなければならない。