「韓国民族の遺伝子(DNA)には家庭教師学習がある」。金泳三(キム・ヨンサム)政府で教育改革委員会常任委員と教育人的資源部長官を務めた李明賢(イ・ミョンヒョン)ソウル大学名誉教授がよく言った笑い話だ。韓国人が行く所ならどこでも子供に家庭教師による教育を受けさせると遠回しに言ったのだ。子供を成績で順位をつけることはやめようと当時の長官は訴えたが、不十分な公教育に親の「成績至上主義」まで重なり、教育熱は冷めることがなかった。
◆北朝鮮は、幼稚園2年-小学校5年-初級中学校3年-高級中学校3年の学制だ。幼稚園の後半1年の上級クラスを含む「12年制無償義務教育」を誇る。しかし、無償教育はエリート階層の子供のために1984年に設置された平壌(ピョンヤン)第1中学校と各道の寄宿学校である第1中学校だけに該当する。その他の学校は国の支援がなく、親が払う金で命をつないでいるのが実情だ。幼稚園の上級クラスの場合、子供が食べるコメや食器だけでなく昼寝する時の枕まで持参しなければならない。
◆小学校に通う子供の親が最も関心を持つ科目は数学だ。金のかからない第1中学校の合格に数学が決定的に重要だからだ。第1中学校の入学試験で、数学は他科目とちがって3次試験まであり、満点も他科目の2倍の100点だ。親は優秀な数学教師がいる小学校の校長に支援金を渡して入学させ、数学グループ活動もし、それでも足りずに学校外で家庭教師を探す。10人の親が金を集めて家まで買い与えて家庭教師を迎えるとは、韓国に勝るとも劣らない。
◆第1中学校に合格すれば、全国から生徒を選抜する中央大学に合格する可能性が高くなり、卒業後、教師や医師、裁判官になることができる。軍服務も中卒者は10年だが、大卒者は3~5年で済む。党幹部になるためにも大学卒業証書は必要だ。出生が良くなければ幹部になれなかった時代には、「幹部の家の子は馬鹿」と皮肉られたが、今では昔話になった。「学歴-経済力-権力が相対している」という韓国教育開発院の金貞苑(キム・ジョンウォン)研究員の診断が、韓国の現実と似ていて、背筋が寒くなる。
異鎮(イ・ジン)論説委員leej@donga.com






