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[社説]中国の平和協定提案、北朝鮮の核保有国資格を認めようということか

[社説]中国の平和協定提案、北朝鮮の核保有国資格を認めようということか

Posted February. 19, 2016 07:33,   

Updated February. 19, 2016 07:42

中国の王毅外相が17日、韓半島の非核化と休戦協定を平和協定に変えることを同時に推進する交渉を提案した。王外相は、「葛藤が大きな問題は、圧力や制裁だけでは抜本的に解決できず、軍事的手段は厳しい結果を招くため、より一層使ってはならない」とし、「提案の趣旨は、各国の憂慮事項をバランスをもって解決し、韓半島の核問題を抜本的に解決することにも役立つ」と話した。

 

王外相の平和協定は、先月6日の4度目の核実験から4日後、労働新聞を通じて、「平和協定が締結され、緊張激化の発生の根源である米国の敵視政策の終息が確認されれば、米国の憂慮事項を含むその他すべての問題は一瞬にして解決される」と明らかにしたことと軌を一つにする。北朝鮮が平和協定の締結を要求するのは、核保有国の資格を認められ、米国と外交関係を結び、在韓米軍の撤収などによって赤化統一に進むという意図による。

中国が北朝鮮の主張をオウムのように繰り返すことは、中国の「安保利益」と戦略的目標が北朝鮮と違いがないことを意味する。中国は2005年の9・19共同声明と2007年の2・13合意に平和協定が明示されていると主張するが、王外相の話のように非核化と「同時推進」ではなく、非核化進展の過程で平和協定を議論しようということだった。しかも、北朝鮮核の解決策として平和協定の交渉をする場合、結局、北朝鮮の核開発に正当性を与え、免罪符を与えることを越え、米朝国交正常化などで補償しようということになる。いくら状況が急がれるとしても、平和の象徴であるオリーブの枝で金正恩(キム・ジョンウン)第1書記に月桂冠をつけることは、現局面の解決策にはなり得ない。

現在の休戦体制は、韓国戦争当時、国連安全保障理事会の決議で国連軍が派遣されたことによるもので、休戦協定は当時、米国が務めた国連軍司令官と北朝鮮軍、中国軍の司令官で締結された。休戦に反対した韓国は署名しなかった。このため、平和協定で休戦体制が消滅すれば、在韓米軍の駐留の根拠も弱まる。

平和条約は必ずしも平和をもたらすわけではない。ベトナムは1973年1月のパリ協定で米軍が撤収した後、ベトミンがベトナム全土を掌握し、1975年4月に共産化された。北朝鮮が望むシナリオはこういうことだ。中国は、非現実的な提言で北朝鮮の挑発の本質を曇らせるのではなく、北朝鮮が両手あげて核を放棄するよう強力な圧力をかけなければならない。



한기흥기자 ハン・ギフン記者 eligius@donga.com