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米国、「北朝鮮の水爆保有は疑わしい」

Posted December. 12, 2015 07:29,   

北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が水素爆弾保有の可能性を示唆し、国内外の関心を集めている。

北朝鮮の朝鮮中央通信は10日、最近、改善・補修を終えた平川(ピョンチョン)革命史跡を視察した金第1書記が、「我が首領様(金日成主席)がここでとどろかせた歴史の銃声のおかげで、今日我が祖国は国の自主権と民族の尊厳をかたく守る自衛の核弾、水素弾(水素爆弾)の巨大な爆音をとどろかせることができる強大な核保有国になることができた」と述べたと報じた。

これを受けて、米ホワイトハウスのアーネスト報道官は10日(現地時間)、定例会見で、「これまで得た情報では、非常に疑わしい」とし、北朝鮮の水素爆弾開発の主張を一蹴した。しかし、「核兵器を開発している北朝鮮がもたらす危険と脅威を深刻に受け止めている」と付け加えた。

水素爆弾は、原子爆弾が爆発する時に出るエネルギーで核融合を起こし、威力を1000倍に引き上げる核爆弾だ。核分裂と核融合を同時に活用するため、人類が発明した最も脅威的な兵器とされる。

核融合技術の裏づけがなければ不可能という点で、国内の専門家たちは北朝鮮は水素爆弾を保有していないと見ている。国際熱核融合実験炉(ITER)共同開発事業で、韓国事業団を率いているチョン・キジョン国家核融合研究所責任研究員は、「小さな規模の水素爆弾を作ろうとしても、重水素と三重水素が少なくとも100グラム必要だが、これまで伝えられた北朝鮮の技術力と核施設の規模では、これだけの量を集めることは難しい」と指摘した。

水素爆弾の基本材料は重水素と三重水素だ。重水素は海水から簡単に得ることができる。しかし、原子炉から出る放射性廃棄物の一種である三重水素を得ることはかなり難しい。しかも、北朝鮮は2010年に核融合反応に成功したと発表したが、短時間の初期の核融合研究レベルだという。

しかし、一部の専門家たちは、北朝鮮が水素爆弾の製造に使われる放射性物質を確保し、これを利用して既存の核兵器の爆発力を増やすことに利用する可能性があると主張した。

北朝鮮専門ウェブサイト「38ノース」を運営する米ジョンズ・ホプキンス大学のジョエル・ウィット研究員は、「北朝鮮はかなり以前から水素爆弾の関連の核物質を扱うための施設を寧辺(ヨンビョン)核施設内に建設してきた」とし、「北朝鮮が水素爆弾の製造に使われる物質を既存の核爆弾の爆発力を増やすことに利用するとみえる」と推測した。



ddr@donga.com