
キムチ冷蔵庫は、事業展開が相当に難儀な家電製品だ。キムチを食べる韓国人だけが買い求める製品であり、事実上内需用製品なので、市場成長もなかなか期待できない。にもかかわらず、韓国の家庭にはなくてはならない製品であり、市場競争が激しい。
先月30日、ソウル汝矣島(ヨイド)のLGツインタワーで会ったLGディオス・キムチトクトクキムチ冷蔵庫の企画•マーケティングチームは、「限られている市場で激しく競争しなければならない製品なので、差別化に最も力を入れている」と説明した。LGは、キムチ冷蔵庫の外観デザインやモノのインターネット(IoT)機能などの付加的部分より、キムチの味を守る本来の機能に集中している。
冷蔵庫商品企画チームのパク・ジョンボク代理は、「かつてはキムチを『長く』保管することに製品開発の焦点を合わせていたが、消費者のキムチの味へのニーズが徐々に高まっていることを受け、キムチを『おいしく』保管する技術開発に力を入れてきた」とし、「2011年から乳酸菌研究を開始した理由だ」と説明した。
複数の乳酸菌の中で、LG電子が最も注目しているのはリューコノストックだ。キムチのさっぱりした味やうまみを出す乳酸菌だ。この4年、このリューコノストックを最もよく培養する保管条件を探るため、毎年、キムチ4トンを購入して研究してきた。キムチ専門家と言われている朝鮮(チョソン)大学キムチ研究センターの張海春(チャン・へチュン)教授と共同で、キムチの保管温度と期間を多岐にわたってシミュレーションした結果、6.5度の密閉された空間で、リューコノストックが最もよく増殖することを突き止めた。冷蔵庫マーケティングチームのベク・スンヒョン代理は、「もともと、冷蔵庫内部温度の調節は1度単位で行われていたが、徐々に技術が発展したことで、0.1度単位で調整できるようになり、6.5度という最適温度を突き止めることに成功した」と話した。
2013年、リューコノストックの培養を9倍まで増殖させたキムチ冷蔵庫チームは、さらに研究を重ねて、今年の新製品に乳酸菌をさらに12倍も増殖させるアルゴリズムを突き止めた。8月末に発売されたディオスキムチトクトクのキムチ冷蔵庫の新製品に適用された「乳酸菌キムチ+」機能だ。乳酸菌キムチ+は、リューコノストックが最もよく増殖する温度を安定的に維持することで、一般保管モードに比べ、リューコノストックを12倍以上も多く作る。ベク代理は、「一般家庭では11月24〜26日に最も多くキムチをつけるが、56日後にキムチを開けたところ、同じ範囲内で比較したら、一般モードでは300万個のリューノコストックが増殖したのに対し、乳酸菌キムチ+モードでは、3700万個まで増えたことが確認された」と説明した。
この製品は、6分ごとに冷気を内部のいたるところに広げることでキムチの保管温度が均一になり、キムチの味を守るクーリングケアと、引き出しのドアを開け閉めする際に冷気が外に漏れることを防いで温度のばらつきを減らす乳酸菌ガードなどを適用して、長期間キムチをおいしく保管することができる。外観前面部の乳酸菌ディスプレイを通じて、キムチの乳酸菌が増えることも確認できる。
電子業界は今年、キムチ冷蔵庫市場が、最大120万台に上ると試算している。不動産市場の活況による引っ越し世帯の増加や旧型製品の取り換え周期と相まって、2013年の約105万台や2014年の約110万台に続き、市場はさらに膨らむだろうと期待している。パク代理は、「2004年ごろ、上部開閉式のキムチ冷蔵庫が大ヒットし、韓国内キムチ冷蔵庫の普及率が大幅に伸びたが、今年が取り換え周期の10年目に当たる年なので、売り上げ増加を期待している」と話した。






