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U−17代表の新星オ・セフン、出場1分でミッションコンプリート

U−17代表の新星オ・セフン、出場1分でミッションコンプリート

Posted October. 22, 2015 07:36,   

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自分に訪れたただ一度のチャンスを逃さず決勝ゴールを決めたオ・セフン(16=蔚山現代高校1年)。ギニア戦で後半ロスタイムに途中出場したのと同じように、オ・セフンはU−17代表にもぎりぎりでメンバーに入った。

小学校2年生のときサッカーを始めたオ・セフンは、今年8月、木浦(モッポ)で実施された合宿練習に初めて代表招集された。初めて代表合宿に招集されたときまでも、ワールドカップ(W杯)に参加できるかは微妙だった。蔚山現代(ウルサンヒョンデ)高校のパク・ギウク監督(37)は、「当時、代表チームのコーチ陣と電話で話したけど、『(オ・セフンが)チリまで行けるかどうかは断言できない』と言われた」と話した。だが、オ・セフンは、W杯の最終テストと言える9月の水原(スウォン)コンチネンタルカップで豊富な運動量と誠実な練習態度で、崔鎮迵(チェ・ジンチョル)代表監督の心を鷲掴みにし、W杯代表の最終メンバーに名を連ねた。パク監督は「自分の力で太極(テグク)マークを胸につけて、決定的な得点まで挙げたオ・セフンを誇らしく思う」と語った。

小学生時代は守備をしていたオ・セフンだが、蔚山現代中学校を経て攻撃にポジションを変えた。まだ高校1年生なので母校でも「ジョーカー」として起用されている。パク監督は「オ・セフンは、チームでも後半に途中出場して、ギニア戦のようにゴールを決めた。決定力を備えた『準備ができている』攻撃オプションだ」と話した。

オ・セフンは、父から頑丈な身体(185センチ、70キロ)を、ハンドボール選手出身の母親からは運動神経を受け継いだ。パク監督は、「身長192センチのお父さん、ウィファンさん(46)を初めてお会いしたとき、バレーボール選手かと思った」と話した。職場の同僚たちと一緒に応援に駆けつけたというウィファンさんは、「セフンが後半ロスタイムに途中出場するのを見て『(監督が)プレーできるチャンスを与えるくれることだけでもありがたい』と思ったが、得点まで挙げてくれて胸一杯だ」と語った。

ギニア戦まで、ウィファンさんはスタメンのチャンスが掴めずにいる息子のことで気を揉んでいた。崔鎮迵号の最後の練習試合だったパラグアイ戦(10日、現地時間)にもオ・セフンは出場できなかった。主力の座を巡り競争で押されている気がして苛立ちを感じていたウィファンさんは、息子にパラグアイ戦に何人が交代出場したかを尋ねたら、息子は「4人」と短く答えた。18日のブラジル戦では、幸いに息子が交代出場したが得点はなかった。オ・セフンは、「頑張っているけど、チャンスが回ってこない」と落胆していた。ウィファンさんは、その都度「死に物狂いで頑張ろう。愛しているよ」とメッセージを送って励ました。そして、息子はついにファンタースティックなゴールで父の応援に応えた。

ウィファンさんは、「末っ子(オ・セフン)のゴールは、私と妻だけでなく、長男にも大切なお土産になった」と話した。オ・セフンより三つ年上の実兄は、中学校3年のときからサッカー選手として活躍したが、負傷で夢を諦めた。ウィファンさんは、「兄の肩越しにサッカーを学び始めた末っ子が、W杯の舞台で兄の夢まで叶えた」と話した。

ギニア戦が終わった後、オ・セフンは、興奮した声で父に電話をかけ、「お父さん!僕がゴールを決めたよ。ゴールの場面見たんですか?」と話したという。ウィファンさんは「セフンは左足を上手く蹴れるのだが、左足の方にボールが流れてきたのでゴールを直感した」と言って満足気に笑った。



trigger@donga.com