内戦と「イスラム国」(IS)の迫害から逃れ、欧州に向かったシリア難民の子供の痛ましい死が続いている。
19日、トルコからギリシャに渡ろうとした難民船がレスボス島北の沖合で沈没し、シリア人の5才の女児の遺体が発見された。ギリシャ海岸警備隊は、レスボス島を出発して難破したこの難民船から10人余りを救出したが、亡くなった女児のほか14人ほどがまだ行方不明だと伝えた。
前日発生した難民ボートの転覆事故で亡くなった4才の女児の遺体も、トルコ西部イズミール州のエーゲ海沿岸に打ち上げられた。欧州に行こうとして地中海やエーゲ海で死亡した中東、アフリカ出身の難民は今年に入って約2600人にのぼる。
ハンガリーやクロアチアなど難民の主な移動経路となる国が国境を閉鎖したため、唯一国境が開かれているオーストリアに難民が殺到する「バルーン効果」が起きている。セルビアから2万人の難民が入ってきたクロアチアも13日から国境統制を始め、スロベニアも難民に催涙ガスを浴びせるなど強硬対応に出ている。
クロアチアは18、19日、難民をバス数十台に乗せてハンガリーに送り返した。これに対してハンガリー政府は、「ハンガリーの主権を傷つける行為だ」と非難した。しかし、ハンガリー政府もこの難民を再びオーストリア国境付近に連れて行き、歩いて国境を越えさせたと、BBCは伝えた。オーストリア警察は、19日の1日だけでハンガリーなどから来た難民が1万人にのぼると明らかにした。
このように難民問題が加盟国間の問題に発展すると、欧州連合(EU)は23日、難民について協議するための特別首脳会談を開催することを決めた。前日に開かれるEU内相会議では、12万人の難民をどのように分担して受け入れていくかについて話し合う予定だ。ドイツのデメジエール内相は、週刊誌シュピーゲルとのインタビューで、「EUに入ってくる難民の規模に上限を置き、許容値を超過する場合、出身国に難民を送還しなければならない」と強調した。






