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中国遊覧船事故、引き揚げ完了…431人死亡、11人行方不明

中国遊覧船事故、引き揚げ完了…431人死亡、11人行方不明

Posted June. 08, 2015 07:23,   

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中国の長江で1日夜に発生した遊覧船「東方之星」沈没事故は、7日までに乗客と乗務員456人のうち431人が死亡、11人が行方不明となり、14人が脱出・救助され、収拾した。今回の事故は、1948年に上海・黄浦江で爆発のため2000人以上の死者を出した蒸気船「江亜」の事故後、最悪の海難事故となった。

●事故原因の調査、難航が予想

習近平国家主席が政治局常務委員会議で徹底した事故調査を指示したことで、事故の調査が厳密に行われる見通しだ。しかし、通信内容や機関の状態、速力などの運航資料を自動記録する装置である「ブラックボックス」だけでなく、事故発生時の周辺船舶などに危険状況を緊急通知する「自動警報装置」が沈没した船舶に装着されていなかったことが明らかになり、科学的な事故原因調査が難しくなった。

事故調査は船長と船員からの聴取に依存することになり、被害者家族が調査の結果を受け入れるかどうか不透明だ。特に、△事故当日、気象当局が7度も悪天候を警告したのに運航を強行した理由、△1994年の建造後、数回行われた船舶改造の適法性、△2年前の安全検査で合格しなかったにもかかわらず、継続して運航した経緯などが調査の焦点になるとみえる。

●遺族の現場立ち入りや追悼行事を許可

中国当局は、7日を伝統慣習によって死者を弔う「初七日」とし、犠牲者の遺体を収容した場所で黙祷し警笛を鳴らすなど追悼行事を行った。同日は現場への立ち入り規制も解除し、家族の立ち入りを許可した。テレビ放送局も追悼ムードづくりのために、7日からゴールデンタイムにバラエティ番組の放送をしばらく中止するよう国家新聞出版広電総局から指針を受けたという。

事故現場に近い湖北省監利県の玉沙小学校の塀には、今回の事故の犠牲者を追悼する言葉が書かれた黄色いリボンがつけられ、昨年4月のセウォル号事故後の彭木(ペンモク)港周辺の様子を想起させた。

●速かに行われた船体引き揚げと遺体の収拾

中国軍と交通運輸部は、生存可能な時間(ゴールデンタイム)である72時間が過ぎると、速やかに4日夜から船体の引き揚げ作業に入り、翌日の午前7時頃から船体をまっすぐにする作業を始めた。国営の中国中央テレビが中継し、5000トン級クレーン船2隻と160トン級のクレーン船1隻が船舶を引き揚げ、2時間50分で4階構造の遊覧船が水面上に姿を現した。当局は、遺体と遺品の流失を防ぐために、下流200メートル地点に網を設置した。

中国当局は、事故を収拾する過程で、遺族に事故と犠牲者の情報を迅速に提供せず、救助作業に遺族の意見を反映しなかったため、不満を買った。一部の官営メディアは、李克強首相が迅速に現場に到着して指揮したことを称賛したことで、一部のネットユーザーから「この状況で誰をほめているのか」と非難を受けた。



bonhong@donga.com