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[社説]「党政関係をリードする」と言ったセヌリ党、大統領の前ではなぜ小さくなるのか

[社説]「党政関係をリードする」と言ったセヌリ党、大統領の前ではなぜ小さくなるのか

Posted February. 11, 2015 07:29,   

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朴槿恵(パク・クンヘ)大統領が10日、金武星(キム・ムソン)代表と劉承ミン(ユ・スンミン)院内代表ら与党セヌリ党指導部を大統領府に呼び、「経済が苦しいため、一日も早い経済活性化の実現に向けて国会の協力が切実だ」と述べ、与党の積極的な役割を要請した。会合が終わった後、セヌリ党が「朴大統領は『増税なき福祉』と言ったことはないと明らかにした」と伝えて波紋を呼んだが、大統領府の要請で「そのような言葉はなかった」と発言を翻した。

金代表と柳院内代表は相次いで、「増税なき福祉は不可能であり、政治家がそのような言葉で国民を欺くことは正しくない」と強調してきた。福祉予算が不足しているにもかかわらず、「経済も生かし福祉ももっと上手くやらなければならない」という立場を固守する朴大統領に対する非難の発言だ。セヌリ党の2人の代表が朴大統領と会った席でこのような問題意識を十分に伝えたのか疑問だ。

金代表は会合で、「経済活性化が優先という言葉に全面的に同感する」とし、「国会で十分に後押しできていないことに申し訳ない思いもある」と述べた。柳院内代表も、「経済活性化関連法案は大統領が望むよう最善を尽くす」と反省文を書くかのように述べた。「言うべきことは言う党代表になる」、「国政を主導する与党になる」と言っていた2人が、朴大統領の話に相槌だけを打って来たのではないか憂慮される。

セヌリ党の党員たちが非朴系の党代表と院内代表を選んだ理由は、朴政権後半の政局運営を党主導で行くことを望んだためだろう。朴大統領の国政運営の支持率が党の支持率を下回る今、セヌリ党は朴大統領に、「国家の財政状態に合わせて、無償福祉の大統領選公約を見直さなければならない」と苦言を呈するべきだ。

政府は10日、昨年の国税収入が10兆9000億ウォンも減少したと発表した。税収の減少が通貨危機直後の1998年の8兆6000億ウォンよりも多い過去最大の規模だ。経済活性化を期待して政府予算を増やしたが、景気が良くならないため、財政赤字がますます増えている。現在の福祉体制を維持する場合、福祉分野の支出規模が16年後には300兆ウォンに迫る。国家に深刻な財政難を招いて将来世代に負担を押し付ける事態は火を見るよりも明らかだ。大統領は5年単任だが、セヌリ党には任期がない。不足した税収をどのように補うのか、朴大統領とセヌリ党は明確な解答を出さなければならない。