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[社説]北朝鮮に対して強硬になる米議会に積極的に対応しなければ

[社説]北朝鮮に対して強硬になる米議会に積極的に対応しなければ

Posted November. 07, 2014 04:47,   

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米国の共和党が4日、中間選挙で下院に続き上院でも多数党になり、議会権力を掌握した。共和党は、レイムダックが早まるオバマ大統領を相手に、減税、企業規制の緩和、国防費の増額などを迫るものと予想される。オバマ大統領は、「残る任期2年間、共和党主導の新しい議会と協力する」とし、妥協しなくては政策の推進が難しくなった現実を認めた。韓国は、今回の選挙結果が北東アジアと韓半島に及ぼす影響を綿密に分析し、環境変化に積極的に対処しなければならない。

最近の米国経済は、第2四半期に4.6%、第3四半期に3.5%成長し、回復傾向にある。通常、経済が良ければ政府与党に有利だが、今回は違った。体感景気がまだ指標景気ほど良くないうえ、対外的にはイスラム国の問題で決断力を示せなかったオバマ大統領の柔弱なリーダーシップに有権者が背を向けた結果だ。共和党の声が反映されれば、外交や安保など対外政策がより強い基調を帯びる可能性がある。

北朝鮮問題は米国では別の問題に押されているが、共和党が北朝鮮の核とミサイル、人権に批判的なため、北朝鮮への圧迫が強化され得る。民主党が上程を拒否した北朝鮮制裁強化法案(HR1771)が上院を通過する可能性が高い。金正恩(キム・ジョンウン)政権の金の流れをつかみ、人権侵害に関与した個人や団体を制裁することが骨子の同法が通過すれば、北朝鮮の反発は明らかだ。北朝鮮に対する抑止力の確保と交流・協力の拡大を共に推進しなければならない韓国としては、米国との歩調を緻密に調整しなければならない。

共和党は、中国の膨張を牽制することにも積極的なため、高高度ミサイル防衛(THAAD)体系の韓国配備論が浮上するかもしれない。韓米は、北朝鮮の核とミサイル脅威への対処を配備の大義名分に掲げるが、中国は対中監視の強化だと反発する。米中の対立が激しくなれば、両国と友好を維持しなければならない韓国がジレンマに陥る恐れがある。共和党が日本の軍事大国化を支持することも韓国にはプレッシャーだ。

オバマ大統領は10〜16日、中国、ミャンマー、オーストラリアを歴訪する。この期間に朴槿恵(パク・クンヘ)大統領とも首脳会談をする予定だ。これを通じて、韓米同盟と北朝鮮に対する協力をより強化しなければならない。