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「文学人らよ、北朝鮮での出来事に言うべきことは言おう」

「文学人らよ、北朝鮮での出来事に言うべきことは言おう」

Posted July. 02, 2014 04:18,   

「わが文学者らは、北朝鮮で起きている出来事について、これ以上沈黙していてはならない」

文学評論家のソウル大学の方鏜昊(バン・ミンホ)教授(49、写真)が、「文学人の北朝鮮の人権宣言」の素案を、1日発表した。同日、慶南(キョンナム)大学極東問題研究所で行われた「脱北文学セミナー及び南北文人の詩朗読会」でのことだ。文壇で、北朝鮮の人権改善を呼びかける宣言を発表したのは初めてのことだ。

氏は、「北朝鮮の人権問題に、文学者らが背を向けてはならないとずっと思ってきた。個人が始めたことであり、宣言文とは言えず、素案と名づけた」と話した。

方教授は宣言で、「北朝鮮の現体制は、地上の地獄であり、3代目の『ビックブラザー』が鉄建を振りかざしている」と叱咤した。「今、わが文学者らが取り組まなければならないことは、直ちに、あの体制の顔につばを吐くことだ。今、ここで享受している人間としての全ての権利を、北朝鮮の同胞らが同じように享受するその日まで、我々文学人らは、良心や良識を掛けて語り、書き記さなければならない」

同日、席を共にした小説家の李浩哲(イ・ホチョル)も、「これまで、目の前の北朝鮮の人権問題に、これまでなんら声を上げなかったのは問題だ。とっくに始めるべきことだった」と力添えした。

「宣言の素案を巡り、周辺の文人らと話し合ったところ、さまざまな反論や懸念に接した。「ここで話し合ったところで、北朝鮮で聞けるはずがない、自己満足に過ぎないじゃないか、わが文壇では、また別の政治的対立要因として働きかねない…」。しかし、北朝鮮の人権は、進歩と保守とを超越する問題だ。政治的に利用してはならないと思う。善意の共同体を作っていくための試みだ」

方教授は、「わが文壇では、不合理で圧政的な状況を深く覗き込む作家が出てこないでいる。今すぐ、登場しなければならず、そのような作家を、わが社会は望んでいる。それが私が素案を書いた狙いだ」と付け加えた。

彼は同日、2年前に「ハン・ヒョギョン」というペンネームで書いた小説「ユン・へヨンは死んでいない」も発表した。北朝鮮の普天堡(ボチョンボ)電子楽団の歌手のユン・へヨンが、金正日(キム・ジョンイル)の愛に背を向け、同じ楽団の男性ピアニストと密愛したといううわさを素材にした作品だ。