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「菓子コーナーの大人をつかめ」 業界に大人向けスナックがブーム

「菓子コーナーの大人をつかめ」 業界に大人向けスナックがブーム

Posted August. 13, 2013 03:41,   

主婦のソ某氏(36)は毎週、大手スーパーに行くたびに、1、2個の菓子類を買ってくる。自宅で夫とビールやワインを飲みながら、おつまみとして食べるためだ。小さい時から菓子を多く食べてきたため、大人になっても、菓子を「やめられない」ことも一因となっている。ソ氏は、小学生や幼稚園に通う子供がいる。しかし健康上の理由から、子供らには買い食いをほとんどさせていない。ソ氏は、「子供らより、自分が食べる菓子のほうが多いような気がする」と話した。

大人向けの買い食い市場が膨らみ、「菓子・スナック食品=子供らの専有物」という常識が変わってきている。食品業界は少子化を受け、菓子などの主要消費者だった子供らが減るなどで市場が低迷すると、大人向けスナック食品分野を新たな成長エンジンに据えている。

食品業界によると、大象(テサン)チョンジョンウォンは最近、大人向けスナックブランド「サブザック」を発売し、18年まで、計100億ウォンの売上げ達成を目標に据えている。同社は先月、「サブザック・モチモチジャーキーバイト」2種類を発売したのに続き、新しい製品の追加販売を準備している。サブザックブランドを担当しているチェ・ソンシル課長は、「子供向け菓子市場はすでに斜陽産業になっているものの、大人向けスナック市場は成長潜在力が大きい」と話した。

セム印も今年5月、「チルロ」干し肉を発売し、累積販売量が10万個を突破した。同製品は、シンガポールの干し肉ブランド・ビチェンヒャンを国内に持ち込んだものであり、甘い味や噛みごたえのある食感が特徴だ。合成亜硝酸ナトリウム(発色剤)や炭酸ナトリウム(酸度の調整剤)など、化学合成添加物を入れていないというのが、会社側の主張だ。

ロッテ製菓も今年6月、プレミアムのおつまみ菓子「酒シェフ」を発売し、おつまみスナック市場への攻略に乗り出した。同製品は、ソウル梨泰院(イテウォン)の「ホットリキッチン」のシェフ・ソン・ジヨン氏のレシピ(調理法)で作ったものだ。酒シェフのアーモンドコンボは、高たんぱくのチーズや食物繊維の豊富な燕麦、胃の壁を保護するアーモンドを主要原料に使った製品だ。

ナッツ類をまとめたものも人気を集めている。オットゥギは、おやつやおつまみとして簡単に楽しめる「ナッツバレーナッツ類」を、東遠(トンウォン)F&Bは、1日の適正量(25グラム)のナッツ類を1日一袋ずつで1週間分の「東遠今年の作、1週間プロジェクト」を出した。

大人向け買い食いが浮上し、広告も変わっている。オリオンは、男優のキム・スヒョン氏をポカチップのモデルに、農心(ノンシム)はイ・ジョンソク氏を、セウカンのモデルにそれぞれ起用した。これまでは、子供らを狙って、子供向け番組の放送時間にアニメ形で制作された菓子広告を放送したが、最近は、大人らに好かれるモデルを使う傾向を見せている。サンプルの試食イベントも、会社員や大学生らが多いところでやっている。

食品業界の関係者は、「大人の女性らが好むイケメンモデルを使って、消費者にアピールするのが目標だ」とし、「これからは、大人らの口に合う、より多様な菓子やスナック類が発売されるだろう」と見込んだ。