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[オピニオン]新米役員のビジネス席騒ぎ

Posted April. 23, 2013 04:01,   

海外に出張することを「機内食を食べる」と言う。機内食の質も、エコノミー、ビジネス、ファーストクラスの席のランクによって異なる。ビジネスやファーストクラスの食事と飲み物はホテルに勝るとも劣らない。ワインやウイスキーも好きなだけ飲める。韓国人向けに特別メニューとしてビビンバ、麺類、ラーメンも準備されている。注文を受ける客室乗務員は、乗客の目の高さに合わせるためにひざまずくような姿勢で注文を受ける「感動サービス」つきだ。

◆盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領の後援者だった朴淵次(パク・ヨンチャ)元泰光実業会長は2007年12月、釜山(プサン)発ソウル行きの大韓航空のビのジネスクラスに搭乗した。朴氏は、「まもなく離陸するので、椅子の背もたれを元の位置に戻してほしい」という客室乗務員の要請を5回も無視した。客室乗務員に「私が誰だと思っているのか」と暴言を吐いた。機内の警告アナウンスも無視し、警告状まで破った彼は、航空会社の職員によって警察に引き渡された。裁判で朴氏は罰金1000万ウォンを言い渡された。未明まで飲んだ酒が災いの元だった。

◆ポスコエネルギーのある新任役員が15日、仁川(インチョン)発ロサンゼルス行きの大韓航空のビジネスクラスで、ビビンバのご飯がかたいと文句を言い、ラーメンを作るように言って、3度も「塩辛い」、「生煮えだ」と注文をつけた。機内食の厨房にまで入り、雑誌で客室乗務員の顔を殴ったという。彼はロサンゼルスに到着するとすぐ、機長の通報で米連邦捜査局(FBI)の調査を受け、仕事もできずに帰国した。空の上の機内では、機長と客室乗務員が警察だということを知らなかったようだ。

◆機内で騒ぎを起こした役員は22日、職務を解任された。かたい鉄鋼会社のイメージから親近感のある企業イメージに変えるために様々な社会貢献活動をしてきたポスコグループとしても傷を負った。ラーメン会社では、この役員が注文したラーメンが何なのか大韓航空に確認した。インスタントラーメンも空の上では特別サービスになる。役員になってビジネス席に乗って手厚いサービスを受け、思い上がってやり過ぎたようだ。ただ、この役員の騒動の転末を記録した客室乗務員の日誌がインターネット上に流れ、ネットユーザーが役員の個人情報まで暴くのは行き過ぎだ。

崔永海(チェ・ヨンヘ)論説委員 yhchoi65@donga.com