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[オピニオン]デパートのポイントカード

[オピニオン]デパートのポイントカード

Posted January. 29, 2013 08:07,   

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デパートのポイントカードは、デパートで商品を買えば一定比率をポイントとして積み立て、後に現金のように使えるという制度だ。航空会社のマイレージの概念をデパートのマーケティングに導入したものだ。「ちりも積もれば山となる」と言うように、ポイントを貯めて商品に換えれば、タダで手に入れたような気持ちになる。

◆盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領の後援者だった朴淵次(パク・ヨンチャ)泰光(テグァン)実業会長は、賄賂としてデパートの商品券を渡すことが多かった。2枚の封筒に、50万ウォンの商品券200枚(1億ウォン)を入れることができる。朴会長は、盧武鉉政府時代の2004年12月、ソウルのSホテルのレストランで、朴正圭(パク・チョンギュ)大統領民情首席秘書官にデパートの商品券1億ウォン分を渡した。朴秘書官は、酔った勢いで知らずに商品券を受け取り、夫人を通じて朴会長に返そうとしたが、機会がなくそのまま持っていたという。朴秘書官の夫人は、夫が民情首席から退いて2年以上経った2007年の秋夕(チュソク、陰暦8月15日)に、この商品券で4400万ウォンのブランドの時計と4500万ウォンの指輪を購入した。朴秘書官は収賄罪で拘束され、懲役3年6ヵ月、追徴金9400万ウォンを言い渡され、刑期の半分以上を服役し、仮釈放された。

◆盧武鉉大統領の側近で「左熙正」と呼ばれた安熙正(アン・ヒジョン)忠清南道(チュンチョンナムド)知事も、民主党最高委員の時、朴会長から商品券5000万ウォン分を受け取った。これらの商品券賄賂が明らかになったのは、デパートのポイントカードのためだった。朴会長は匿名性が保障されるデパートの商品券を渡したが、彼らが商品券を使ったことでポイントが積み立てられ、証拠が残ったのだ。一方、盧武鉉政府で大統領総務首席秘書官を務めた鄭相文(チョン・サンムン)氏は、2005年1月、朴会長からデパートの商品券1億ウォン分を受け取った。2007年末、ソウル中央地検特捜2部がS海運を捜査して、鄭氏が関与していることが明らかになると、鄭氏は家宅捜索されることを心配して、商品券をすべてシュレッダーで処分したという。

◆医者を相手に自社の薬品を使うようロビー活動をしていたCJ第一製糖は、跡を残さないように法人カードを医者に渡す方法を使った。しかし、このカードをデパートで使用した医者が、自分名義のポイントカードを使ったため、賄賂の授受が明らかになった。賄賂を送った側は、法の網を避けようと頭を使い、現金や小切手の代わりに商品券や法人カードを渡したが、賄賂を受け取った側は、他人の金でポイントまでためようとして、お縄となった。デパートが常連客を確保するために作ったポイントカードが、賄賂を受け取った人々のしっぽをつかんだわけだ。製薬会社からリベートを受け取り、患者と国民健康保険公団に損失を及ぼした医者が、カード賄賂についてきた「小銭」に欲を出し、身を滅ぼしたのだ。

崔永海(チェ・ヨンヘ)論説委員yhchoi65@donga.com