取り調べの途中、検事と検事室で肉体関係を交わした被疑者のA氏(43・女)の顔写真を、検事を含め検察の職員24人が政府のコンピューター網を通じて違法に閲覧していたことが、5日確認された。問題の写真は最近、インターネットやカカオトークなどを通じて流されており、深刻な人権侵害事件へと飛び火している。
警察は24人の中に、この写真を外部に流した者がいる可能性があると見て、捜査を行っている。A氏は先月28日、写真流布者の処罰を要求し、ソウル瑞草(ソチョ)警察署に捜査を依頼した。
5日、司直当局の関係者と瑞草警察署などによると、流出した写真は、A氏の住民登録証と運転免許証から顔の部分を切り取って、並べて貼り付けたもので、住民登録証の写真は高校時代、運転免許証の写真は最近撮ったものだ。住民登録証と運転免許証を閲覧できる政府身元情報コンピューター網にアクセスできる権限を持つ部署は、捜査機関である検察と警察の2ヵ所のみだ。
警察は、チョン某検事(30)が、A氏と最初に性的関係を交わした先月10日から、A氏による告訴が受付られた28日まで、該当コンピューター網にアクセスし、A氏の写真を閲覧した人について追跡した結果、計24人が閲覧したことが確認されたため、そのリストを確保した。ところがこれら24人は全員、検察所属であり、検事も多数含まれているという。閲覧者の中に警察はいなかった。警察は、これらのうち、誰かがA氏の顔写真をコピーし、携帯電話に移した後、内部のメッセンジャーや携帯メールのSNSなどを通じて、外部に流出させた可能性があると見て、最初の流布者を追っている。
警察の関係者は、「写真の流布者がA氏の家族である可能性も排除できないが、常識から見て、これは理にかなわない」とし、「ブログや卒業アルバムの写真を掲載する通常の身元暴きのやり方ではなく、身分証や運転免許証の顔写真を精巧に編集したことから見て、アクセスの権限を持っている捜査機関の従事者の仕業である可能性が高い」と語った。
neo@donga.com






