●保証金程度での住宅購入ならお勧め
現在のポートフォリオのままでいくと、キム部長は、希望している毎月400万ウォンの生活費を使った場合、83歳頃には一文無しになりかねない。諮問委員らは、「金融資産が多くても、50代中頃で引退するだけに、老後準備資金としては足りない」と口をそろえている。
まず、住宅を購入するかどうかがカギとなっている。不動産の景気低迷が続いている中、住宅購入は必ずしも必要なことではない。しかし、キム氏は相当な余裕資金を持っており、現在の居住地とあまり離れていないところに、住宅を購入するのも悪くないというのが、諮問委員らの見方だ。
三星生命引退研究所のイ・チャンソン生涯設計センター長は、「住宅を持つようになれば、心理的な安心感を持つことができ、引退後、決まったところに住み着き、地域社会に参加するのに役立つことになる」と主張した。
住宅は今後、住宅年金(逆モーゲージローン)を通じてキャッシュフローに役立てることもできる。また、急いで売りに出された物件を購入すれば、価格が上昇し、資本利益も期待できる可能性がある。
ただ、引退後に必要なキャッシュフローに支障を来たさないレベルで、マンションを選ばなければならない。住宅購入資金が敷金に比べ、極端に高ければ、不動産に資金が縛られ、かえって「毒」になりかねない。
キム部長の場合、テナント契約期限が切れる来年上半期まで、十分時間的余裕を持って、急いで売りに出された物件を中心に、調べてみるのが望ましい。相場より安価で売りに出された競売物件を探してみるのもよい方法だ。
KB国民(クンミン)銀行のバク・ウォンガブ不動産首席チーム長は、「盆唐(ブンダン)は06年末以降、住宅価格が30〜40%下がっているだけに、保証金(4億5000万ウォン)とあまりギャップのない5億ウォン台(85平方メートルのマンション)での購入が可能だ」と主張した。
●早めの引退なら投資収益率を高く
キム部長が54歳で引退した後、以後30年間近くの老後生活を余裕を持って楽しむためには、これまでの資産を徐々に増やしていかなければならない。
キム部長は、大半の金融資産を国公債や総合資産管理口座(CMA)、普通預金などに預けている。これらの金融商品は、安定性は高いものの、見込み収益率は3〜4%にとどまっており、希望するキャッシュフローを作り出すのは難しい。したがって、見込み収益率の高い商品などを、ポートフォリオに追加するなど、投資手段を多角化する必要がある。
大宇(テウ)証券のイ・ギョンミン・ギャラリアGM(グランドマスター)PBは、「月払い式の株価連携証券(ELS)やブラジル国債の場合、安定性と同時に、7〜9%の収益率を見込める」とアドバイスした。
毎月、給料のように入ってくるキャッシュフローを増やすための準備も欠かせない。現在、キム部長の年金の見込み受取額は月118万ウォンと、希望消費額(400万)とはギャップが大きい。
イPBは、「引退後、再就職をしないのなら、即時年金や貯蓄保険などに加入し、固定的キャッシュフローを作るのと同時に、非課税の恩恵まで受けることができる」と主張した。
最後に諮問委員らは、「子供の結婚や塾受講料の支援、生活水準などについて、家族と十分話し合わなければならない」と助言した。3人の子供を抱えているキム部長が、結婚や大学授業料などのための子供への支援金として、1人当たり1億ウォンずつを使うと想定すれば、引退準備指数が、いまより10%ポイント以上下がるからだ。
ウリ投資証券のキム・ヒョンス資産管理コンサルティング部研究委員は、「引退後、毎月400万ウォンの生活費はやや高いほうだ」とし、「目線を下げ、子供の結婚費用の負担を減らせば、老後の心配を大幅に減らすことができる」と主張した。
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