「お国のために命を捧げた英雄たちを記念する『消えることのない炎』を来年の顕忠日に国立ソウル顕忠院で点火する計画だ」
国家報勲処(報勲処)は昨年8月、護国英霊と殉国先祖たちの犠牲を記憶に留めることを趣旨とし、このような内容の「護国報勲の炎」を製作する計画を発表した。米国ワシントンのアーリントン国立墓地にある「永遠な炎」や、フランス・パリの凱旋門広場にある「記憶の炎」のように、年中24時間を消えることなく燃え続ける慰霊施設を設置する内容だった。
2010年末に当時の李在五(イ・ジェオ)特任長官がツイッターで提案した炎施設のアイデアに世論の支持が集まると、李明博(イ・ミョンバク)大統領が計画を承認したと、報勲処は説明した。
ところが、顕忠日の6日に、護国報勲の炎は点火されなかった。まだ施設を設置する候補地を選定するための報勲処の作業が現在進行形だ。施設の設置がこれだけ遅れたのは、設置のための政府予算が大幅に削減されたためだ。
昨年12月末、国会の政務委員会は、報勲処が炎施設の製作予算として求めた32億ウォンのうち、設計費として5億ウォンだけを承認した。当時、政務委員会所属の一部の議員が、訪問者の少ないソウル顕忠院は炎施設の設置場所として適切でないと主張。これに他の議員らが反論を返し、論戦が繰り広げられた。
結局、政務委員会は、ソウル顕忠院内に炎施設を設置しようとした計画を白紙に戻し、候補地の見直しを進め、国会に報告した上で事業を推進することを報勲処に要求した。関連予算の殆どが削減され、今年の顕忠日に点火しようとした最初の計画は、来年6月に延期された。
報勲処は先月末、炎施設を設置する候補地を選定するため、全国の19歳以上の成人1500人を対象にしたアンケート調査と、8万人あまりが参加したオンライン投票を実施し、近く結果を発表する予定だ。候補地の選択肢として提示したのは、国会議事堂、戦争記念館、国立ソウル顕忠院、光化門(クァンファムン)広場、清渓(チョンゲ)広場、ソウル広場、汝矣島(ヨイド)広場の7ヵ所。
しかし、候補地が決まっても、すぐに製作に取りかかれる状況ではない。清渓、ソウル、汝矣島、光化門広場のうち1ヵ所が候補地として決まる場合、ソウル市の内部審議を経て、市長の最終的な承認を得なければならないからだ。
報勲処によると、昨年にソウル市は、光化門広場に炎施設を設置する場合、管理上の問題が少なくないことを挙げ、否定的な見解を示したという。報勲処の関係者は、「ソウル市内にある4つの広場のうち1ヵ所が候補地として決まる場合、ソウル市など関係機関と十分な協議を行い、来年の顕忠日には必ず護国報勲の炎が燃えるよう最善を尽くしたい」と話した。
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