映画「パーフェクト・ゲーム」は1987年5月、プロ野球ロッテの投手崔東原(チェ・ドンウォン)とヘテの宣銅烈(ソン・ドンヨル)がそれぞれ209本と232本のボールを投げて15回延長の死闘を繰り広げたにも関わらず、2対2で勝負がつかなかったなかったストーリを描いている。しかし、本当のパーフェクトゲームは、投手が1人の打者も1塁に送らずに試合を終えることを言う。30年間1万3400余試合が行われた韓国プロ野球でパーフェクトゲームは一度もなかった。143年伝統の米プロ野球では39万試合が行われ21回のパーフェクトゲームが出た。1万8571試合に1回の割合で出る珍記録だ。パーフェクトゲームを2度記録した投手もいなかった。
◆投手にパーフェクトゲームの次の栄誉は、ヒットも点数も与えないノーヒット・ノーランだ。韓国プロ野球で10回出た。初の栄光の主人公は1984年5月5日、ヘテの房水源(バン・スウォン)投手だった。「代わりの先発」に登板して立てた大記録であり、房投手にとって同年唯一の勝利(1勝8敗)だった。敗戦処理専門に近かった房投手は、「長く投げるつもりもなく、ただ捕手に要求される通りに夢中に投げた」と回想した。1988年4月、ノーヒットノーランに成功したOBの張浩淵(チャン・ホヨン)は、時速130キロぐらいの直球で偉業を成し遂げた。現在、起亜(キア)で活躍している尹錫鏜(ユン・ソクミン)投手の変化球が140キロ以上だから、それよりずっと速くなければならないはずの直球にしてはとても遅い速度だ。
◆米国ではパーフェクトゲームを達成した投手の中で、サイ・ヤング、サンディー・コーファックス、ランディ・ジョンソンのような「伝説」もいるが、目立たない選手であるケースもかなり多い。1922年4月、シカゴ・ホワイトソックス所属でパーフェクトゲームを投げたチャーリー・ロバートソンは9年間通算49勝80敗にとどまっておりあまり注目されない投手だった。勝利が敗北より多かったシーズンは1度もなかった。22日、米大リーグで21番目のパーフェクトゲームを記録したホワイトソックス所属のフィリップ・ハンバーも完投どころか、完封勝ちも記録したことのない安価な無名選手だ。
◆10年、大リーグ・デトロイト・タイガースの投手アーマンド・ガララーガは、27番目の選手を凡打で処理したが、1累審の誤審で大記録を逃した。8回まで完璧に投げたが、記録を意識してとんだミスをしたり、野手の見えないミスでアウトカウント一つを残してパーフェクトゲームを逃す場合もたびたびある。腕前だけでは手に入れられない「神様からのプレゼント」であるがゆえに「パーフェクトゲーム」はさらに美しいのかも知れない。
ハ・テウォン論説委員 triplets@donga.com






