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8%の関税がゼロに、FTA輸入の第1号は「プラスチックホース」

8%の関税がゼロに、FTA輸入の第1号は「プラスチックホース」

Posted March. 16, 2012 07:32,   

15日午前7時39分、米シカゴから出発した航空機1台が、永宗島(ヨンジョンド)の仁川(インチョン)国際空港に着陸した。「KE232」便の貨物機は、航空や海運をあわせ、韓米自由貿易協定(FTA)が発効した時点の同日0時以降、初めて米国製貨物を韓国領土内に持ち込んだ。

貨物機のエンジンが消えると、待機していた職員らがすばやく貨物を降ろし始めた。「パレット」と呼ばれる板の上に、ビニールや網に詰まれた状態で固定されていた数十個のボックスである貨物80トンが乗っていた。その大半は米国製機械類や電子製品類、繊維類、医薬品類だった。このように太平洋を渡ってきたセーターやアスピリンには、これまでは32%と6.5%の関税がかけられていたが、同日から無関税へと変わった。

これまで、韓国と米国とを行き来する貨物機は、週64回運航したが、これから両国の交易が増えることになれば、運航回数はさらに増えるものと見られる。大韓(テハン)航空・顧客サービスチームのオ・サンス氏は、「航空便では普通、自動車部品や半導体を多く輸出し、医薬品や衣類などの品目を多く輸入している」とし、「韓米FTAの発効を受け、輸出貨物がさらに増えるものと期待される」と主張した。

同日午後2時20分。保税区域の釜山西区岩南洞(ブサン・ソグ・アンナムドン)の統營(トンヨン)コールドプラザ・冷凍倉庫2階の荷役場では、米国から輸入した冷凍ヒラメに対する輸入物品の出向き検査が開始された。検査品目は、韓米FTAの発効後、水産物としては国内で初めて通関手続きを踏んだヒラメ類100トン。一日の差で、10%の関税がなくなった。冷凍ヒラメは、低率関税割り当て(TRQ)物量が適用され、この1年間、計1530トンまでは無関税が適用される。

税関では、書類確認の手続きや一日作業量の配分など、基本的な業務を午前中に終え、午後は出向き検査に乗り出した。まず、入港日や貨物管理、数量、荷受人など、輸入貨物の品目カードや原産地の「MADE IN USA」について確認した。食品衛生法上、消費者に対し安全なことを表示した商標も、デジタルカメラで撮った。さらに、包装紙を破って、中身を目で直接確認する方法として無作為に3ヵ所を決め、ヒラメ類3匹をサンプルとして採取した。税関の検査チームは30数分間で、輸入物品についての検査を終えた後、周辺のアジア冷凍倉庫に保管している同じ輸入品221トンについて検査するために移動した。午後5時ごろ、税関に戻ってきた彼らは、決裁ラインを経て、午後7時ごろ、輸入届出許諾済み証を、関税庁のコンピューター網にアップロードした。

同日、統営倉庫で輸入検査を終えたヒラメ類は、B会社が先月21日、釜山港を通じて持ち込んだ後、同月25日から保管してきたもの。B社代表のチャン・ソンホ氏(39)は、「韓米FTAの発効を受け、関税がかけられず、会社としては1500万ウォンあまりの恩恵を受けることになった」とし、「消費者らに対し、その分だけ安価な値段で、ヒラメを供給できるだろう」と話した。

仁川空港と釜山港だけでなく、全国の地域税関やFTA活用センターでも、多忙な一日を送った。

朴宰完(バク・ジェワン)企画財政部長官は同日、慶尙南道昌原郡(キョンサンナムド・チャンウォンシ)の「慶尙南道地域のFTA活用支援センター」で、「FTA関連懇談会」を開き、「自治体や税関、FTA活用センターなど、全てのFTA支援機関が、中小企業によるFTA活用について密着して支援を行い、中小企業も、FTA活用に関心を持って、準備してほしい」と呼びかけた。

一方、関税庁が同日0時以降に通関した物品について集計した結果、韓米FTAの関税恩恵を最初に受けた輸入品は、「プラスチックホース」だと発表した。産業用機械を扱う「マイクロフォイズメジャーメントシステムスコリア」社が、仁川空港の税関から持ち込んだこの製品は、同日午前5時22分、コンピューターを通して届け出が行われ、6時56分、その届出が受理された。価格が197ドル(約22万ウォン)の同製品の関税は、従来税率8%から0%へと免税となり、韓米FTAを適用した初品目として記録された。



constant25@donga.com silent@donga.com