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[オピニオン]若者失業とおばさんの就職

[オピニオン]若者失業とおばさんの就職

Posted January. 13, 2012 08:05,   

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「人というのはさ、二つの仕事をしながら生きるべきだぞ。やりたいことと、やらなければならないこと」。映画、「塵をかき集めてロマンス」で、主人公の宋仲基(ソン・ジュンギ)が格好良い台詞を飛ばす。しかし実は、やりたいことだけをやるフリーターだ。お金はなくてもスクーターは絶対に手放さず、真昼間から国別に集めておいたアダルトビデオばかり見ている。幸い、しなければならないことだけやっている「国宝級のケチ」、ハン・イエスルと出会い、塵をかき集めて生きるやり方について学ぶが、春香傳(チュンヒャンジョン=韓国の古小説)にある過去に首席で合格するかのような就職に成功する伝統的なハッピーエンドは最後までやってこない。統計庁の発表、「2011年12月及び年間雇用動向」での昨年の20、30代の就業者数がそれぞれ5万人と4万6000人ずつが減少した現実を反映するかのように。

◆政府は、20代や30代の人口が減ったため、実際の就業者数から見れば、やや増えたことになると強調している。それでも、正社員としての就職は容易ではない。宋仲基が、「SKテレコムに就職した」とうそをついて、大手企業への就職願望を表現した話は、胸が痛い。しかし、融資を受けた学資金すら返済できないくせに、彼女に88万ウォンもする靴をプレゼントするシーンでは、親の世代はあきれるばかりだ。あんなに「正気でない若者」だから、就職できないのも分かるような気がする。

◆宋仲基の親世代の50代は、そんなふうには生きてこなかった。若いときは体が頑丈なら、肉体労働でもすべきだと信じてきたし、今も変わっていない。統計庁では、「50代以上の就業者数が、前年より48万人増え、1963年に関連統計を取り始めて以来、最も多く増加した」と発表した。一般職場からは引退する歳に就職するので、楽な働き口であるはずが無い。女性は大手スーパーのレジ、男性は大手スーパーのカートの片付けぐらいだ。フリーターの子供を見かねた親世代が、きつい職場に働きに出た有様だ。

◆党大会を明日に控えた民主統合党の党代表候補らは、第2のベンチャー時代(韓明淑)や若者就職割当制(朴ヨンジン)、2040希望ファンド(朴映宣)のような政策を示し、20代や30代候補に支持を求めている。文盛瑾(ムン・ソングン)氏は、財閥の独占構造を破り中小企業を育成すべきだと強調した。生憎なことに、50代の就職を受け入れる大手スーパーは主に大手企業が経営している。政治家も、「20代であれ、50代であれ、やりたいことだけをやりながら、生きていける世の中など無い」と正直に語らなければならない。

金順鄹(キム・スンドク)論説委員 yuri@donga.com