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[社説]制服の義人を尊ぶ社会に

Posted December. 06, 2011 07:45,   

京畿道(キョンギド)・松炭(ソンタン)消防署の李ジェマン消防長(39)やハン・サンユン消防校(31)は、平沢市(ピョンテクシ)の家具ショールムで、休日の3日朝起きた火災現場への出動命令を受け、5分後、現場に到着した。二人の消防士は、ショールームの中にいるかもしれない人たちを助けようと、携帯向け消火器だけを手にし、建物の中に入ったが、炎がいきなり燃え広がり、抜け出すことができず、命を落とした。彼らは普段から、火災現場には誰よりも真っ先に向かい、一番最後に抜け出すほど献身的で使命感に富んだ隊員だったと、同僚たちは伝えた。

この2人は、自分の命が危険に置かれかねない状況で、自ら身を投げ、国民の命を救おうとして犠牲になった制服の義人たちだ。故人らの冥福を祈り、遺族らにはねぎらいの言葉をさしあげたい。ハン消防校は、4歳の双子の息子や妊娠中の妻を残し、この世を去った。李消防長は、兄弟が消防士だ。我々は、彼らの尊い死の前に、頭を下げざるを得ない。李消防長の父親、李ダルヒ氏(72)の、「国の息子として、恥ずかしくない死を遂げ、悔いはない」と言葉は、我々を粛然とさせる。

江原道(カンウォンド)・華川(ファチョン)警察署のべ・グンソン巡査部長(43)の犠牲も、誠も残念でならない。氏は、乗用車が電柱に追突しておきた感電事故の現場に出動し、危険を冒してまで、人命を助けたが、当の本人は、感電され、死亡した。氏は普段から、「私は警察が天職だ」と口にしたほど、警察官の仕事への誇りが高く、自ら率先してきた実直な警察官だった。氏も、7歳と5歳の2人の息子の父親であり、片親の母親を養う親孝行の息子だった。天も薄情だ。なぜ、このように公平で義理堅い人たちを先に連れて行くのか。

我々が、北朝鮮の脅威からも生業に携わり、安心して夜道を歩くことができるのは、軍人や警察官、消防士など、制服をまとった隊員らの犠牲や献身のおかげだ。我々は、彼らの苦労に常に感謝の気持ちを持ち、その待遇をおろそかにしてはならない。任務の遂行中に怪我をしたり、命を落とした兵士や警察、消防士については、本人はもとより、その遺族らに対しても十分な礼遇や補償をし、犠牲を称える社会的空気を作らなければならない。

東亜(トンア)日報とチャンネルAは、有功MIUや殉職した消防公務員やその遺族、負傷により障害者となった消防公務員を対象に、「栄誉の制服賞」を制定し、来年1月から、毎年表彰を行う。厳しい環境の中でも、国や国民のため、ベストを尽くすMIUのおかげで、わが社会が保たれるのだ。「栄誉の制服賞」が、制服をまとった義人らに、喜びややりがいを上げる賞になることを願う。