「何の理由もなく、ただ踊りました。バレエは子どもの時からやっていたためか、かえってリハビリに役立ったんです。今も腰が痛いですが、バンドをつけて舞台に立ちます」
女性アイドルグループの「天上智喜(チョンサンジヒ)・ザ・グレース」のメンバー、スステファニー・キム(韓国名=キム・ボギョン、24、写真)氏の電話越しの声は明るかった。08年末、腰のけがで歌手を引退した彼女がバレリーナとして韓国に帰ってくる。29、30日、ソウル・アルコ芸術劇場大劇場、7月2、3、5、6日に蔚山(ウルサン)、浦項(ポハン)、蔚珍(ウルジン)、英陽(ヨンヤン)で開かれる「2011、韓国を輝かす海外舞踊スター招待公演」の舞台だ。「家に帰ったら、そのまま横になってしまうんです。それでも舞台の上では痛いことはすべて忘れます。踊りが大好きなので…」。
5歳の時バレエを始めたキム氏は、15歳で満16〜21歳の舞踊手が活動するボストンバレエⅡへの入団を勧められたほどの有望株だった。この時期、SMエンターテインメントにスカウトされ、歌手の道を選んだ彼女に悪夢が訪れたのはそれから5年後、日本で天上智喜が2ndアルバムを発表し、日本ツアーを準備していた頃だった。突然の負傷だった。「グループ内でもダンスパフォーマンスが多い方でした。高いヒールを履いてダンスを踊って…。ある朝起きようとしたら、腰が痛すぎて動けなかったんです」。
結局、セコンドアルバムのプロモーションと日本ツアーは、キム氏を除く残りの3人だけで進められた。キム氏は09年初め、家族のいる米サンディエゴに帰った。しばらくは外出もできないほど状態が深刻だった。キム氏はあの時のことを顧みて、「息苦しかった」という言葉だけを何度も繰り返した。
そんな時、忘れていたバレエが突破口になった。針治療とリハビリ治療を並行しながら、バレエ・トレーニング法の1つであるチェケッティメソードの講師資格を取った。最初は教える仕事だけだったが、舞台への情熱が後遺症を忘れさせた。10年、韓国芸術総合学校舞踊院に入学したキム氏は、同年、米ロサンゼルスバレエ団に入団し、今年初め、「くるみ割り人形」でのアラビアン人形役を演じるなど、ソリストとして活躍している。
今回の公演で、キム氏は「ジーゼル」のいくつかの場面や直接振付けた「フラジール」を披露する。「歌手の時も自分が立つ舞台の振り付けは、自分でする方だった」というキム氏は、「恋に落ちたばかりのドキドキした感情を表現した」と語った。今度の公演には4月の主役デビュー公演で、首席舞踊手として電撃的に昇給したドイツ・シュツットガルトバレエ団のカン・ヒョジョンさん、オランダダンスシアター2のウォン・ジンヨンさんら、海外で活躍してきた韓国舞踊者6名が、国内トップクラスの舞踊者らと技量を競う。
現在、SMエンターテイメントと契約関係を維持しているキム氏は、「まだ確実に決まっているわけではないが、今後韓国に帰り学校にも通い、歌手としてもカムバックしたい」とし、「歌手としても舞踊者としてでも認められた後、私が持っているものを子どもたちを教える学校を建てるのが目標」と語った。
iamsam@donga.com






