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[オピニオン]年金基金vs大企業

Posted April. 27, 2011 08:48,   

国民年金は08年3月、現代(ヒョンデ)自動車と斗山(トゥサン)重工業の株主総会で、鄭夢九(チョン・モング)会長と朴容晟(パク・ヨンソン)会長の取締役選任に反対票を投じた。不正の疑いで司法処理されたばかりの時点で経営に復帰するのは適切でないということ。韓国最大の機関投資家である国民年金が、大企業オーナーの取締役選任に反対したのは初めてだった。当時現代自動車の持分4.5%、斗山重工業の持分2.9%を保有していた国民年金は、会社側との票対決で負けたものの、大きな議論を巻き起こした。

◆米国やオランダでは、年金基金が企業の経営に活発に参加している。米カリフォルニア州公務員年金は、実績の悪いCEOに対しては辞任を求める。韓国の国民年金も05年2月、企業議決権を積極的に行使すると発表してから、株主総会で反対の意見を出すケースが増えている。しかし経営者の選任などセンシティブな事案においては、議決権を諦めることが多い。現代自動車や斗山重工業の件はごく稀なケースだった。

◆郭承俊(クァク・スンジュン)未来企画委員長が、「巨大権力になった大企業けん制の有効な手段として最も適しているのは、公的年金基金の株主権の行使だ」と話した。国民年金が5%以上の持分を有する企業は、三星(サムソン)電子やポスコ、大韓(テハン)航空など139社に上る。年金基金が株主権を積極的に行使すれば、大企業に大きな影響を及ぼすだろう。大統領府は、「事前に政府と調整したり、政策として検討したことのない郭委員長の私見」とし、拡大解釈を戒めた。財界は「年金社会主義」まで取り上げ、危機感を示している。

◆年金基金の株主権行使が再び取り上げられているのは、財界の責任が大きい。多くの大企業の場合「皇帝経営」という指摘があるほど、オーナー一家の影響力は持分に比べ強すぎる。筆頭株主のないポスコやKTなど民営化済みの公企業においても、CEOの専横を防ぐのは簡単ではない。年金基金の議決権行使が中立的かつ健全に行われれば、このような副作用を補うことができる。そしてこれが年金加入者の利益につながれば、加入者からも支持されるだろう。しかし年金基金の独立性・専門性が脆弱で、政府と政界、反企業的社会団体に振り回されることになれば、「角を矯めて牛を殺す」弊害の方が大きくなりかねない。予想される得失を総合的に判断し、官治排除に向けた補完対策をまとめたあと、結論を下すのが正しい順序と言える。

権純活(クォン・スンファル)論説委員 shkwon@donga.com