「やっぱり老練だった」
朝日新聞運動部の渡辺崇記者は、オリックスの朴賛浩(パク・チャンホ、38)の15日の初登板を見守った感想を、こう語った。むしろ、勝利投手になった楽天の田中将大(23)の方が良くなかったとも話した。
朴賛浩は同日、甲子園で行われた楽天とのアウェーゲームで6回と3分の2を投げ、1本塁打を含め6安打3失点して敗戦投手となった。2回を除いては、毎回塁に走者を出したが、大リーグアジア勢最多勝利(124勝)の貫禄で危機をうまく乗り越えたというのが渡辺記者の評価だった。
半面、田中は7安打2失点で完投勝利を挙げたが、期待には及ばなかった。岩隈久志と並んで楽天のワンツーパンチと呼ばれる次世代エースらしくなかったという。
しかし渡辺記者の話を裏返すと、朴賛浩の球威はさほど良くなかったことを意味する。実際、この日の楽天の打線は、朴賛浩のボールをきちんと当てていた。朴賛浩は、好守備がなかったら大量失点も止むを得ないところだった。
日本デビュー戦を終えた朴賛浩に対する評価は微妙だ。初登板でクォリティースタートを果たしたのは、無難なデビュー戦と言われるに足りる。しかしスポーツニッポンの山本浩之記者は、「朴賛浩が持病のボークを出したのに続き、チームが2−1で勝ち越した6回の守備でもすぐ逆転される失敗を犯した」と指摘した。
朴賛浩は試合終了後、「ちょっと緊張したし、失投もあった。でも、自分の野球人生の新しいページを飾った」と満足気だった。オリックスのコーチ陣が不満を漏らしたのとは対照的だった。
韓国報道陣に対する朴賛浩の反応も理解し難いものがあった。13日、ダッグアウト前で数時間を待っていた韓国の報道陣に彼が投げた言葉は「することがある」が全部だった。14日も一緒だった。
オリックスの広報担当者は、「選手本人がインタビューを拒めば、どうしようない」と話した。日本記者団は、「朴賛浩が日本メディアのインタビューには良く応じれくれるのだが、何か問題があるのか」と問い返した。日本デビュー戦で緊張し過ぎたために韓国メディアは眼中にもなかったのだろうか。
朴賛浩は予定通りなら、22日のホームでの西部戦に登板する。最初は緊張したためのミスだと言えるだろうが、二度目は変わらなければならない。あわせて、韓国メディアへの態度も変わることを期待する。
beetlez@donga.com






