韓米自由貿易協定(FTA)の懸案を解決するための協議が11日に決裂すると、経済界は失望した反応を見せ、早急な妥結を求めた。特に、自動車業界の失望は大きかった。韓国自動車工業協会のホ・ワン常務は、「韓国が、自動車部門でFTA締結時に得られる利益は、米国が得る利益よりも大きい。欧州や日本が、米国とFTAを締結する前に、韓国が先に始めてこそ、市場先行獲得の効果を得ることができる」と話した。現代(ヒョンデ)自動車関係者は、「両国が、ウィン・ウィンできる協議案を早期に作成し、一日も早く妥結することを期待する」と話した。
一方、政界の反応は錯綜した。与党ハンナラ党は、遺憾を示し、交渉妥結後の国会批准に対する野党の協力を呼びかけた。安亨奐(アン・ヒョンファン)報道担当は、「韓米FTAが、主要20ヵ国・地域(G20)ソウル首脳会議前に妥結することを期待したが、実現せず残念だ。韓米FTAは、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権時代に合意したにもかかわらず、民主党は、今になって政略的に反対している。大きな枠組みの国益を考え、協力することを期待する」と述べた。
一方、民主党ら野党は、韓米両国の均衡を合わせるために、交渉をいくら遅らせてもいいという反応だ。車英(チャ・ヨン)民主党報道担当は同日、東亜(トンア)日報の電話取材に対し、「交渉を遅らせたことを見れば、国民が恐ろしかったのだろう。時間に追われ、拙速に交渉してはならない。時間をかけ、米国側の要求に相応する韓国側の要求も示し、交渉の均衡を合わせなければならない」と主張した。
今回の協議案調整に強く反対した丁世均(チョン・セギュン)最高委員は、「韓米FTA再協議の決裂は、当然のことだ。今後も、韓米間の利害関係の均衡と国益を害するFTA再協議は、容認できない」と明らかにした。
自由先進党の朴宣映(パク・ソンヨン)報道担当は、「両者の利益が合わなければ、決裂することもある。国益がかかっているだけに、国民が納得でき、国益を最大化できる方向で、十分な時間をかけて交渉に臨まなければならない」と述べた。
rews@donga.com nuk@donga.com