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[社説]G20、譲歩と信頼で世界経済を希望へ

[社説]G20、譲歩と信頼で世界経済を希望へ

Posted November. 11, 2010 07:11,   

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今日から2日間の日程で開かれる主要20ヵ国(G20)首脳会議は、為替問題など一部懸案を除き、巡航が予想される。昨日まで続いたG20財務次官とシェルパ(交渉代表)の会同で、グローバル金融安全網と開発課題については殆ど合意が見出された。首脳会議で採択される「ソウル宣言」の調整作業も進められている。

最大争点の為替問題については、慶州(キョンジュ)G20財務長官合意事項を具体化しようということで意見が一致した。しかし、輸出強国の中国やドイツなどが、経常収支ガイドライン方策に強く反対している。経常収支黒字を国内総生産(GDP)の4%以内に制限するようになれば、同国は輸出を大幅に減らさざるを得なくなる。中国、ドイツ、ブラジルは、米国がドル価値の切り下げを誘導するため、6000億ドル規模の米国債を購入することに対しても、「間接的な為替操作」と非難している。ソウルで為替相場を巡る対立が解消されなかったら、各国は保護貿易の障壁を高めるだろう。これは、世界的な経済危機から脱したばかりの世界経済を再び危機に陥れることになる。アンゲラ・メルケル・ドイツ首相も「最大の危険は、保護貿易主義」と警告した。

財務次官会議の雰囲気を勘案すれば、米国の新しい提案どおり、過度な貿易黒字や赤字を監視する早期警報制を導入し、経常収支ガイドラインは、来年のG20パリ首脳会議まで設定することで合意する可能性が高い。通貨戦争は、片方が勝って負けるというやり方でなく、譲歩と妥協で解決に乗り出さなければならない。

G20の首脳らは、グローバルの不均衡を解消するための国別・グループ別の役割を探さなければならない。各国の専門家らは、「米国は輸出を増やし、中国は内需を拡大する努力をすべき」という処方箋を示した。G20が世界的な金融危機以後、新しい経済秩序を構築するためには、譲歩と信頼が欠かせない。李明博(イ・ミョンバク)大統領は、首脳会議の議長として米国、中国など世界各国の首脳らと連鎖的な両者会談で、各国の譲歩を促すグローバルリーダーシップを発揮しなければならない。

G20の課題はグローバル金融安全網の構築、国際通貨基金(IMF)の改革、開発および持続可能で、バランスの取れた発展のための実践プログラムをまとめ、移行の有無を監視することなど山積みになっている。巡回議長国のやり方で、1年に何回か議論していては、形式に流れやすい。世界経済の秩序を話し合う最高機関のG20を常設化し、事務局を設置し、業務の効率性を高めるべきだ。