大田西区桃馬洞(テジョン・ソグ・トマドン)に住む会社員の金某さん(32)は、海外出張の度に、不便を感じていた。金さんは、主に大田市内高速バスターミナルで、仁川(インチョン)国際空港行きのバスに乗ったが、道が込むことが多く、移動時間だけで3時間以上かかった。時々、大田駅からKTXに乗り、ソウル駅に到着後、仁川空港行きのリムジンバスに乗ったこともあった。これも重い荷物を持ち、3回も乗り継がなければならず、不便だった。移動時間も、高速バスとあまり変わらなかった。
●ソウル駅から仁川空港まで43分…ソウル駅で搭乗手続き
国土海洋部(国土部)は3日、「仁川空港鉄道1段階区間(金浦空港〜仁川空港・37.6キロ)に次ぎ、2段階区間(ソウル駅〜金浦空港・20.4キロ)が、来月29日開通する」と発表した。仁川空港鉄道の完全開通は、01年4月工事開始以来、10年ぶりのことだ。金さんの場合、大田駅からKTXに乗り、ソウル駅に到着後(53〜58分所要)、すぐソウル駅から空港鉄道に乗り、43分で仁川空港に到着できるようになる。1時間35分で大田駅から仁川空港まで移動できる。
ソウル駅2階には、都心空港ターミナルが設置され、搭乗手続きと手荷物の手続きが行われる。このため、ソウル駅で搭乗手続きと手荷物の預け入れが可能になり、出国時に荷物は、ソウル駅で預け、身体だけ空港に移動すれば済む。預けられた荷物は、直通列車の荷物車両に乗せられ、仁川空港内の当該飛行機に移される。一言で「都心の中に空港」ができたわけ。ただし、チケットを受け取り、荷物を預ける「搭乗手続き」はソウル駅で済ませられるが、セキュリティーチェックやパスポートをチェックする「出国手続き」は空港でのみ可能だ。
●直行便1万3300ウォン、一般5300ウォン
運行時間は、一般列車(区間内の全ての駅で停車)はソウル駅〜仁川空港が53分(料金5300ウォン)、直通列車は43分(1万3300ウォン)。国土部の関係者は、「移動時間の10分の差で価格が2倍以上異なるのは、一般列車は地下鉄のように立席中心だが、直通列車は指定座席制に運営されるため」と話した。一般列車の場合、ソウル駅〜黔岩(ゴムアム)駅を6分おきに、黔岩駅〜仁川空港までは12分おきに運行される。直通列車は30分おきに運行される。国土部は、都市鉄道と乗り換えができるソウル駅〜黔岩駅区間には、首都圏統合乗り換え割引料金適用に向け、ソウル市や京畿道(キョンギド)、仁川市と協議中だ。
仁川国際空港と首都圏の都心を結ぶため、01年着工された空港鉄道は、07年3月、1段階区間開通した。しかし、利用客が1日平均2万8000人に過ぎなかった。2段階の開通で、1日平均10万人が利用するものと推定される。
国土部は今後、龍山(ヨンサン)駅でも空港鉄道を利用できるようにする方針だ。
zozo@donga.com






