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金正恩氏の生母、高英姫氏の偶像化はまだ…なぜ?

金正恩氏の生母、高英姫氏の偶像化はまだ…なぜ?

Posted October. 20, 2010 08:47,   

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北朝鮮は、3代世襲後継者として金正恩(キム・ジョンウン)労働党中央軍事委副委員長を公式化した後も、金正恩氏の生母、高英姫(コ・ヨンヒ)氏(04年死亡)の偶像化作業をしていない。韓国国防研究院の白承周(ペク・スンジュ)安保戦略センター長は、「金正日(キム・ジョンイル)総書記が74年に2代世襲後継者として公式に指名された後、生母の金正淑(キム・ジョンスク)氏を大々的に偶像化したこととは大きく異なる」と指摘した。

実際に金総書記は、74年の党中央委第5期8回全員会議で後継者に公式に内定された後、自分の権力を強化するために母親の偶像化を始めた。金総書記は、金正淑氏が抗日パルチザン闘争に参加した経歴を根拠に、「抗日の女性英雄」、「革命の母」などの称賛スローガンを作り、金正淑氏の名前をつけた地域や大学もつくった。

しかし、北朝鮮指導部は昨年以降、金正恩氏に対する偶像化作業に熱を上げながらも、高英姫氏については対内外に言及すらしていない。これは、金正恩氏が対外的に全面に登場した先月28日以降も同じだ。

これについて、金日成(キム・イルソン)主席の本妻の金正淑氏と違い、高英姫氏は金総書記の3番目の妻であるため、前面に押し出すことが難しいのではないかという観測が流れている。しかし、金総書記の公式の夫人である金英淑(キム・ヨンスク)氏は息子を産めず、長男の金正男(キム・ジョンナム)の生母である成恵琳(ソン・ヘリム、02年死亡)は、同棲女性にすぎないため、正統性を持つ金総書記の夫人として高英姫氏の偶像化に無理はないという反論もある。

一部では、金正恩氏の生母が高英姫氏ではなく、金総書記の4人目の妻とされる金玉(キム・オク)国防委課長だとか、第3の人物という見方もある。しかし、金総書記の次男、金正哲(キム・ジョンチョル)氏が金正恩氏と兄弟であり、高英姫氏が直接育てた事実が確認されているため、無理な憶測だという反論が出ている。

世宗(セジョン)研究所の鄭成長(チョン・ソンジャン)研究委員は、「北朝鮮指導部が金正恩氏の偶像化にスピードを出す一方、生母のことを言及する時間がなかったのだろう。年末か来年初めにも、高英姫氏についての話が出るだろう」と見通した。北朝鮮住民が金正恩氏のことをよく知らない状態だったため、まず金正恩氏を押し出し、徐々に高英姫氏について言及するという説明だ。70年代に北朝鮮住民が金正淑氏と金総書記の存在を知っていた状況と、今は違うということだ。



kyle@donga.com