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[社説]韓国主導PSI訓練と「金正恩冒険主義」への対応

[社説]韓国主導PSI訓練と「金正恩冒険主義」への対応

Posted October. 08, 2010 07:51,   

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韓国が、13、14日に釜山(プサン)沖で初めて実施される大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)訓練「イースタン・エンデバー10」を主導する。PSIは、大量破壊兵器(WMD)の拡散を遮断するため、03年6月、米国の主導でスタートし、現在97ヵ国が参加している。韓国は、世界の安全と平和に向けた拡散防止の必要性を認めながらも、北朝鮮の反発を意識して参加を先送りし、北朝鮮の2回目の核実験翌日の09年5月26日、参加を宣言した。遅ればせの感はあるが、今回の訓練は、韓国がWMDの脅威から世界を守るために国際的な責任を全うし、北朝鮮には天安艦のような挑発を再び容認しないことを示す契機になるだろう。

北朝鮮は、韓国のPSI参加に強くに抗議した。韓国がPSI参加を宣言すると、北朝鮮軍板門店(パンムンジョム)代表は、「PSI参加は、休戦協定で禁止した海上封鎖をすることだ。朝鮮半島は戦争状態に戻るだろう」と脅迫した。北朝鮮がWMD拡散を図る考えがないなら、PSIを恐れる理由はない。PSIは、WMDと運搬手段、関連物質の不法取引を遮断するためのものにすぎず、正常な海上商取引は取り締まりの対象ではない。北朝鮮がPSIを口実に対南脅迫を継続するなら、PSI参加国のロシアも攻撃しなければならない。

02年12月、スペイン海軍は、米国が与えた情報をもとに、イエメンに向かう北朝鮮のソサン号を検査し、スカッド・ミサイル15機を積載していたことを確認した。これを機に、米国はWMD拡散を防ぐためのPSIを提案した。北朝鮮は、PSI発足後も国際社会の目を欺き、数回にわたって不法兵器取引を図った。そのような「ならずもの国家」を頭上に置く韓国がPSI参加を先送りしたことは誤りだった。

3代世襲に着手した北朝鮮は、後継者・金正恩(キム・ジョンウン)氏の初の公開訪問地として、昨年7月に長距離ミサイルを大量発射した、江原道安辺郡(カンウォンド・アンビョングン)の部隊を選択した。北朝鮮の労働党創建65周年の10月10日が近づいており、来月にはソウルでG20サミットが開かれる。北朝鮮が時代錯誤的な世襲を支障なく実行するために、先軍政治を強化し、韓国の安定を揺さぶる多目的用に、対南挑発を強行する可能性がある。万全の態勢を整えていなければ、天安艦のような事態が再び起こる可能性がある。

PSI訓練は、北朝鮮の天安艦沈没事件に対する軍事的対応として計画されたものだ。北朝鮮の反発が予想されるが、萎縮する理由はない。PSI訓練を通じ、韓国の軍事的対応が対北朝鮮心理戦のような「言葉のバブル」ではないことを十分に示してこそ、北朝鮮の軽挙妄動を遮断することができる。