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[オピニオン]在来市場の商品券

Posted September. 20, 2010 07:12,   

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オランダのロッテルダムに「マーケットホール」という大型の住商複合ビルが2014年に完成する予定だ。大型スーパーと結合している国内の住商複合マンションとは違って、伝統の香りがする在来市場を入れたマンションだ。逆U字型のトンネルタイプの建物が都心に建てられれば、人気スポットになりそうだ。ソウル市中浪区忘憂本洞(チュンラング・マンウポンドン)のウリム市場は、無料駐車場とショッピングカートを備え、買い物した品々を買い物客の自宅まで配達してくれる。年末には住民と商人がミュージカル公演に一緒に出る。ウリム市場が、昔の京畿道(キョンギド)や江原道(カンウォンド)からソウルの馬場洞(マジャンドン)に牛を売りに出てきた商人や農民たちが、一日泊まっていた旅籠屋通りであったことを覚えている人は恐らくいないだろう。

◆国内の在来市場は、ここ数年間デパートや大型スーパーに押され、不景気のダメージを一番先に受けて、衰退の一途をたどっていた。今年の秋夕(チュソク=旧暦の8月15日の節句)には昨年よりは活気を帯びているが、高価のおみやげセットが飛ぶように売れているデパートとは比べにならない。ながい低迷から抜け出すためには、客足を市場に戻すことが第一の課題だ。客の不満事項である駐車場、トイレ、返品の問題から解決しなければならない。施設の現代化と共同マーケティングは必須で、歴史、文化、観光などのテーマーを活かすのも一つの方法になるだろう。

◆在来市場が、買い物客の増大を図り、商品券が活用されている。韓国電力公社(韓電)と系列会社の労使は、全国807の在来市場で買い物ができるオンヌリ商品券39億ウォン分を買った。在来市場に対する韓電労組の応援活動に会社側が参加したのだ。ハンファグループも、70億ウォン分を購入し職員・役員たちに秋夕の「法事代」名目で配った。昨年7月初めて発行したオンヌリ商品券は、今年秋夕には200億ウォン分が売れる見込みだ。昨年の秋夕(68億ウォン)と今年のお正月(130億ウォン)の販売額を大きく上回る規模だ。

◆各自治体も、それぞれの地域を売り込む商品券を競って出している。忠清北道槐山郡(チュンチョンブクド・クェサングン)は1996年から今まで130億ウォン分を、慶尚北道高靈郡(キョンサブクド・コリョングン)は1999年から50億ウォン分を発行し、地域の市場を支援した。最初は給与の一部を商品券でもらった公務員が中心だったが、次第に企業と一般住民まで参加するようになった。しかし、在来市場の商品券では買える品物が少ないという人が多いのが現状だ。在来市場の商品券が、より多くの関心と人気を集めるためには、その商品券でいつでも買える良質の品物が身近な在来市場に多く揃っていなければならない。

洪権熹(ホン・グォンヒ) konihong@donga.com