国防部は13日、海軍哨戒艦「天安(チョンアン)」沈没事件に対する軍民合同調査団の最終結論となる「天安艦襲撃事件合同調査結果報告書」を発刊した。同報告書は、天安艦が「北朝鮮で製造された高性能爆薬250キログラム規模のCHT-02D魚雷の水中爆発で発生した衝撃波とバブル効果で切断され、沈没した」と結論付けた。爆発の位置は、ガスタービン室の中央から左舷3メートル、水深6〜9メートル地点と判断した。ハングル版289ページ(英文版313ページ)の最終報告書は、このような結論を立証するシミュレーション結果と関連写真を掲載した。特に、5つの新しい内容を追加公開した。
報告書は、外部の爆発力を2段階のシミュレーションで分析した結果を掲載した。1段階では、米国調査チームが爆発位置と爆薬量を判断した。3Dで撮影した天安艦の損傷程度からシミュレーションした結果、爆発位置は天安艦の左舷3メートル、水深6〜9メートルで、爆薬量はTNT200〜300キログラムと判断した。
2段階は、韓国チームが行った。米国チームと英国チームの分析を基に、シミュレーションした結果、△左舷3メートル、水深6メートル、爆薬量250キログラム、△左舷3メートル、水深7メートル、爆薬量300キログラム、△左舷3メートル、水深7〜9メートル、爆薬量360キログラムの3つのケースで、天安艦の切断面と類似していたことが分かった。
国防部関係者は、「シミュレーションの結果を総合し、天安艦は水深7メートルでTNT250キログラム相当の爆薬が爆発し、沈没したと推定される。このような結果は、5月20日に発表した『左舷3メートル、水深6〜9メートル、爆薬量250キログラム』から大きく外れていない」と説明した。
報告書は、座礁説の根拠として議論された天安艦右側のスクリューの損傷について、「スクリューの5つの羽がすべて艦首の方向に同一に曲がっているが、これは座礁では発生しない現象であり、爆発による突然の停止や推進軸の圧迫などによる慣性力によって反りが発生した」と明らかにした。これは、スウェーデンの調査チームが、シミュレーションで立証したと伝えた。
左側のスクリューにほとんど損傷がなかったのは、爆発当時、爆発力が右側のスクリューに主に伝わったことによるものと説明した。国防部関係者は、「爆発が天安艦の左舷で発生し、右側に船体が若干持ち上がった。このため、相対的に右側にあるスクリューは強く押され、急停止し、左側は相対的に緩やかに停止し、変形が少なかった」と説明した。
報告書は、沈没海域の潮流の分析から、北朝鮮潜水艦の侵入経路を推定した。白翎島(ペクリョンド)沿岸の潮流速度は0.42〜2.89ノット、外海の潮流速度は0.23〜1.82ノットということが明らかになり、潜水艦は潮流の影響を受けないように外海の公海から迂回し、侵入したと分析した。ただ、魚雷の速度は30ノットで、沈没海域の潮流の影響は小さかったことが分かった。
また、報告書は、潮流のため、機雷攻撃の可能性は低いと指摘した。潜水艦が機雷を敷設するためには、低速で運航しなければならないが、その場合、激しい潮流の影響を受けざるを得ないためだ。また、繋留機雷は、潮流に流され水面に近づくことができず、水中に深く沈んだ状態になるため、天安艦を爆発させることができないと分析した。
天安艦に設置された11台のテレビカメラのうち、撮影されていなかった5台を除く、6台のカメラが撮影した映像も復元した。映像には、ディーゼル機関室とガスタービン室で、巡回中だった安全当直者、後舵室にいた下士1人と兵長2人、上兵1人の姿が鮮明に映っていた。
報告書は、「乗組員の服装や表情、艦艇の安定した運航状態などから見て、天安艦は事件発生直前まで、座礁など非常事態状況はなく、正常に任務を遂行し、突然の爆発で船体が沈没したという事実を確認した」と説明した。
生存した将兵の具体的な供述も公開した。26人は、爆発音とともに停電し、体が30センチから1メートル浮き、右舷側に落ちたと話し、41人は油のにおいがしたと話した。
ある副士官は、「水柱など閃光は見ていないが、油のにおいがし、機雷や魚雷など外部の衝撃だと判断した」と話した。ある兵士は、「音波探知で特異な信号や音はなかったが、ドーンという音とともに停電した。甲板に出て、煙突部分から切断しているのを見て、『戦争が起こった』と思った」と話した。