9日は、北朝鮮の国慶節にあたる「共和国創建日」だ。9月上旬に開催が公示された労働党代表者会は、8日も開催されなかった。しかし、今回の会議は、6月の発表の時から疑わしいところが少なくなかった。
●なぜ、9月上旬開催を発表したのか
朝鮮労働党の創建日は来月10日だ。労働党代表者会を開催するなら、この時にすることが望ましい。北朝鮮では、労働党創建日を共和国創建日よりも、若干重視する。しかも、今年の共和国創建日は62周年だが、党創建日は65周年だ。北朝鮮は10、15のように「きりのいい」数字の記念日を特に重視する。にも関わらず、党代表者会を共和国創建日を機に、開催するということは納得し難い。北朝鮮に1ヵ月先送りする余裕がないほど差し迫った事情があるのか、来月10日に党代表者会よりも、重要な行事が計画されていたのかも知れない。
●金総書記、なぜ突如中国へ訪問したのか
労働党代表者会の開催は6月に発表された。金正日(キム・ジョンイル)総書記は、5月に中国を訪問し、8月に再び訪中を断行した。会議の公示と開幕直前に行われた金総書記の訪中は、今回の代表者会と中国との間に、重要な関連変数があるという推定が可能だ。8月の訪中は、金ジョンウン氏の後継体制に対し、中国の承認を受け、経済支援を約束するという見方が多かった。しかし、北朝鮮の後継者は、昨年すでに決定され、経済難も昨日や今日のことではない。このため、8月の訪中時には、後継の承認や単なる経済支援の要請以上の話が行われた可能性も考えられる。
●会議の日、なぜ決定しなかったのか
北朝鮮が、3ヵ月後に開かれる重要会議を公示した際、正確な日付を特定せず「上旬」とだけ明らかにしたのも不可思議だ。前例もない。有力な可能性としては、6月すでに金総書記の8月訪中を計画したが、その時まで訪中日程や議題、会談場所などが合意できていなかったということだ。しかし、金総書記の訪中が終了後も、代表者会の日程が五里霧中であることから、さらに予想外の変数が登場した可能性もある。
●10月、何の行事が開催されるのか
労働党の創建日を迎え、北朝鮮がどのような構想をしているのかも注目される。今回の代表者会の目的は、党最高指導機関の選挙だ。党創建日には、選出された党最高指導機関がビッグイベントを演出する可能性がある。ジョンウン氏を後継者に推戴することや、労働党綱領、規約の全面改正の可能性もある。
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