北朝鮮製の木箱地雷が発見された京畿道漣川郡(キョンギド・ヨンチョングン)と仁川市江華島(インチョンシ・ガンファド)一帯の観光地に暗雲が立ち込められた。木箱地雷のため、観光客の足が遠のく可能性が高くなったためだ。
本格的な夏の休暇シーズンを迎え、これから2〜3週間観光客が最も多く訪れると見て準備をしていた地元商人らは焦りを募らせている。特に、木箱地雷が国防部の推定通り非武装地帯から大量に流出していたら、臨津江(イムジンガン)、漢江(ハンガン)、西海岸の全地域で事故が発生しうるという懸念も出ている。
●当該自治体「追加被害を防げ」
江華郡は1日午前10時半から木箱地雷が発見された海岸の周辺の三山面(サムサンミョン)ミンモル海水浴場や西島面(ソドミョン)デビンチャン、ヨントゥル海水浴場などに対し、出入り禁止措置を取った。また江華郡は、軍部隊と共に海岸で木箱地雷の捜索作業に当たっている。主要海水浴場で木の箱を発見した場合、触らないで即時届け出るよう警告する災難放送も行っている。
人命被害が出た漣川郡も、同日午前6時から臨津江水系6つの邑・面(ウプ・ミョン)、48の村を対象に1時間おきで警告放送を流している。漣川郡は放送で木箱地雷の事故のニュースを知らせ、発見したら即時届け出るよう訴えている。
また、公務員と民間人60人から成る水難予防勤務組が臨津江流域を定期的にパトロールしている。漣川郡の関係者は、「まだ全面的な観光客避難作業は行っていない。軍当局の捜索作業が展開される地域を中心に観光客を避難させている」と話した。
●オンシーズンの悪材料、商人たち泣きっ面
木箱地雷の爆発事故が発生した臨津江一帯には先月31日、約500人の観光客が訪れた。臨津江周辺村の商人たちは、「夏のオンシーズンの商売が駄目になるのではないか」と戦々恐々としている。まだ大規模な予約キャンセル事態は起きていないものの、ホームページや電話などで安全の可否を聞く観光客の問い合わせが後を絶たずにいる。
農村体験プログラムを運営している漣川郡旺澄面(ワンジンミョン)ナルッベマウル(渡し船の村)側は2日から臨津江探査プログラムを取り消し、その代わり他の行事を検討中だ。同村のイ・ボンヨル事務長は、「今週から最大のオンシーズンで20日まで約2000人が予約している状態だ。まだ予約を取り消したケースはないが、地雷事故のニュースが伝わると、かなり影響が出るだろう」と予想した。
西海岸の観光地も似たような状況。観光客の出入りが禁止された仁川市江華郡内の3つの海水浴場周辺の400ヵ所あまりの宿泊施設や食堂は早速観光客の足が遠のき、いらいらしている。ミンモル海水浴場ですし屋を営んでいる金某さん(46)は、「4月には江華郡に口蹄疫が発生して出入りが統制されたため、莫大な打撃を被ったが、今度は木箱地雷が発見されお客さんが目立って減った。よりによって休暇シーズンにこんな事件が起きて、心配でならない」と話した。
この海水浴場の周辺で宿泊施設を運営しているユン某さん(52・女)も、「木箱地雷が発見されたというニュースを聞いた多くのお客さんが予約を取り消している。地雷が新たに海岸で発見される場合、今年の夏の営業は事実上終わったことになる」と話し、ため息をついた。江華郡の関係者は、「明日午前、軍や警察と共に対策会議を開き、出入りを禁止する海水浴場や期間などについて協議する方針だ」と話した。
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