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北朝鮮、きょう最高人民会議 ジョンウン氏後継に異変説も

北朝鮮、きょう最高人民会議 ジョンウン氏後継に異変説も

Posted June. 07, 2010 08:23,   

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北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記の三男、ジョンウン氏の後継体制構築の過程に、ある種の問題が生じたようだという脱北者らの証言が相次いでいる。7日に開かれる北朝鮮最高人民会議第12期3回会議で、「3代世襲」の方向性が見えてくるかに注目が集まる。

07年に北朝鮮を脱出してソウルに定着したある脱北者は6日、「最近、北朝鮮指導部が『金総書記のほかに誰も偶像化するな』という指針を下したと聞いた。健康が回復した金総書記が、自分の権力弛緩を防ぐために、息子のジョンウン氏に対する権力委譲の速度を調節するのではないか」と話した。この脱北者は、海軍哨戒艦「天安(チョンアン)」沈没事件に対する韓国政府の対応措置(5月24日)が発表された直後の先月末、中国の携帯電話で北朝鮮内部の知人からこのような情報を聞いたと明らかにした。

保守派のインターネット新聞「ニューデイリー」も同日、「金ジョンウン氏は永遠に現れないだろう。彼が、金総書記の後継者に確定したという話をばらまく人々は責任を負わなければならないだろう」というある脱北者の話を伝えた。同メディアによると、この脱北者は「金総書記が息子を後継者にしようと考えたが、あきらめた。金総書記の周辺で、ジョンウン氏擁立の動きを見せた人々は問責された」と主張した。

このような証言に対して、韓国政府当局者は、「そのような話があった。最近も聞こえており、政府も注視している。関連情報はあるが、まだ確認された情報と言える状態ではない」と話した。別の当局者は、「ジョンウン氏側近の若手エリートグループと、金総書記側近を中心とした長老のエリートグループとの間で一種の権力闘争が起き、これによる副作用のため金総書記が交通整理をした可能性がある」と話した。

北朝鮮指導部が、後継問題の公式議論を中断したという動きは、昨年後半にも感知された。金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長は昨年9月10日、日本の共同通信とのインタビューで、「(後継問題は)現時点で議論されていない」と明らかにした。しかし、その後、ジョンウン氏の偶像化が北朝鮮内部で進んでいるという様々な証拠が出た。今回再び、「金ジョンウン偶像化禁止令」が下されたなら、天安艦沈没事件などの新たな要因が生じたためである可能性がある。

天安艦沈没事件に対して国際社会が強力に対応することで、北朝鮮指導部が、後継問題よりも金総書記を中心にした体制強化に政策の優先順位を置くと決めた可能性もある。ジョンウン氏が、自分の業績にするために若手エリートたちと天安艦事件を主導し、魚雷の残骸などの「スモーキングガン(決定的証拠)」が発見されたことで、長老組から「無謀な冒険主義」という批判を受け、政治的に守勢に追い込まれた可能性もある。

しかし、まだ多くの専門家たちは、金総書記が天安艦事件によって対外的な緊張をつくり、これを口実に内部を結束させ、後継問題に決着をつけようとしていると見ている。このため、北朝鮮指導部が異例のわずか3ヵ月後に再び招集した7日の最高人民会議で、ジョンウン氏の登場や側近の浮沈が確認されるかに関心が集まっている。



kyle@donga.com