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[社説]中国の最大目標は、親中北朝鮮政権の存続か

[社説]中国の最大目標は、親中北朝鮮政権の存続か

Posted May. 19, 2010 03:01,   

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張鑫森駐韓中国大使は17日、野党民主党の丁世均(チョン・セギュン)代表に会って、「これまで公開された資料を見ると、(天安艦の沈没が)誰の犯行なのか確実な証拠はないようだ。確実な証拠が出るまでは、憶測を自制しなければならない」と話した。張大使は、「調査過程に主観的な予断や予測があってはならない」と述べたが、調査結果の発表3日前に出た彼の発言こそ、いかなる意図的な予断や予測も含んでいないのか疑わしい。

米国、英国、オーストラリア、スウェーデンなど、外国の専門家も多数参加した国際軍民合同調査団の調査結果が出る前に「証拠がないようだ」と述べることは、不純な意図を感じさせる。また、「天安艦事件を十分に処理できなければ、6者協議再開の努力にも妨害となるだろう」「天安艦事態は、適切に遠くを見通して処理しなければならない」などの発言も不適切だった。中国が、天安艦事件の真相究明や加害者の問責よりも、北朝鮮の庇護に汲々としている印象を与える。

中国は、6者協議と天安艦事態を別個の懸案と見て、韓国と北朝鮮のどちらにも肩入れしないよう等間距離を維持しようとしているように見える。これは、「先に天安鑑、後に6者協議」という韓国と米国の処理方式とも対峙する。このようでは、国連安全保障理事会を通じて北朝鮮に制裁を加える場合、中国が積極的に協力しない可能性が高い。

張大使は、民主党議員らに会った席で、韓半島の平和と安定の維持、韓半島の非核化の実現、対話と交渉による問題解決という中国の韓半島政策3原則を強調した。しかし、北朝鮮が国際社会に対して瀬戸際戦術を駆使し、核開発を継続したのは、中国の支援と庇護ゆえに可能だったと見なければならない。中国は、韓半島の非核化を実現するための具体的な行動を示さなかった。結局、中国が北朝鮮の後見人の役割をしてきたと言える。

中国がこれまで取った態度を見れば、韓半島政策の最優先目標を親中北朝鮮政権を維持することに置いているとみえる。北朝鮮は、中国のこのような内心をよく知っているため、世界平和を脅かす挑発を止めないという指摘もある。中国が、調査結果が出る前に度々6者協議を取り上げるのを見ると、北朝鮮の非核化同様、天安艦事態も不明瞭に引き延ばそうという計算かも知れない。しかし、国際軍民合同調査団の調査結果が出た後も北朝鮮の庇護に一貫するなら、国連安保理常任理事国として国際問題を公正に扱う責任を忘却したという評価を受けざるを得ない。