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昼間は講義、夜は麻薬販売「講師はインターポールからの手配者」

昼間は講義、夜は麻薬販売「講師はインターポールからの手配者」

Posted March. 24, 2010 02:58,   

한국어

06年夏、韓国入りした在米韓国人の李某氏(26)は、京畿道水原市(キョンギ・スウォンシ)のある語学学校で、小学生らを相手に英会話を教え始めた。李氏は米カリフォルニアの正規大学を出た若い講師で、学習塾業界では「人気の高い」講師の一人だった。韓国語もうまく、英語も堪能な彼を嫌う人などいなかった。

04年に入国したもう一人の米永住権者の李某氏(26)。同氏は昨年、ソウル江南(カンナム)のある大手語学スクールで6ヶ月間、英語講師として働いた。年は若かったものの、「アメリカ本土」出身である上、大学卒業証書まで示した彼に、塾はなんの疑いもなく彼を雇った。6ヶ月間働いたが、受講生らの間からもたいした不満は出なかった。

しかし、警察の調査結果、彼らは皆、米国で殺人を犯してインターポールから「手配」されたり、殺人未遂の容疑で追放された米ロサンゼルス地域の韓国人暴力団出身だったことが分かった。大学卒業証書も、海外のインターネットサイトで金を払って購入した「偽物」だった。

ソウル地方警察庁・外事課は23日、06年、在米韓国人のチン某氏を殺害した容疑で、米司法当局により手配を受けてきた在米韓国人の李容疑者を逮捕して検察に身元を引き渡し、米国で殺人未遂などの犯罪のために追放され、韓国で麻薬を流通させた米永住権者の李容疑者を拘束したと明らかにした。

警察によると、インターポールから手配を受けていた李容疑者は06年7月、ロサンゼルス・コリアタウンのあるショッピングセンターの駐車場で、一緒に活動していた地域の暴力団員10人とともに、凶器で当時27歳だったチン某氏を刺して死亡させた。ロサンゼルス警察当局は07年、殺人に加わった別の2人を逮捕し、追及した結果、李容疑者の身元を明かし、彼を公開手配したが、すでに韓国に逃げたあとだった。

韓国に入国した李容疑者は07年、堂々と韓国の名前まで変えて、小学生らを教える英語学校の講師となった。警察の関係者は、「李容疑者が使う名前は3つもあった」とし、「二重国籍者であることを悪用し、裁判所に改名申請まで行い、名前を変えながら警察の捜査網を避けてきた」と話した。

04年に入国した米永住権者の李容疑者も同様に、ロサンゼルス・コリアタウンの韓国人暴力団の一員として活動し、殺人未遂やクレジットカード偽造などの容疑で、米国から永久追放された。韓国に戻ってきた彼は、昼間は語学学校で英語講師として働き、夜は国内に滞在中の外国人や在米韓国人出身の英語講師などに、ヒロポンや大麻などを供給してきた。特に李容疑者は、ロサンゼルス韓国人暴力団から、「点組織」の形で入手した麻薬を、人の肛門などに隠す手口で持ち込み、取り締まりにかからなかった。

この2人の学歴も全て偽造されたものだった。米国で高校だけ卒業した彼らは、警察での供述で、「海外サイトで偽造された大学卒業証書や履歴書を入手した」と話した。彼らが受け取った偽造卒業証書は、申請から1‾2週間が過ぎれば、国内で受け取ることができた。簡単に入手できる大学偽造卒業証書に、ソウル江南の大手英語塾が騙されたのだった。

警察の関係者は、「彼らは全て、10代中頃から暴力団活動をやってきたことがわかった」とした上で、「最近、首都圏周辺の英語塾ではやたらと外国人講師を採用し、『無資格の英語講師』が大幅に増えている」と話した。

この日、警察は麻薬供給屋である米永住権者の李容疑者から麻薬を受け取り、日常的に服用してきたユ某氏(31)など2人に対し、逮捕状を申請し、無資格の英語講師5人を在宅起訴した。警察は今後、ソウル江南や首都圏周辺の英語塾を中心に、虚偽学位での就職や麻薬類への取締りを強化する方針だ。



jmpark@donga.com