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性犯罪者のインターネット公開、現在「0」人

性犯罪者のインターネット公開、現在「0」人

Posted March. 09, 2010 09:59,   

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失踪11日ぶりに死亡したまま発見された釜山(プサン)女子中学生のイ・ユリちゃん(13)を殺害した犯人とされるキム・ギルテ容疑者(33)は、2回も性犯罪の前歴がある。そのため、性犯罪者に対する事後管理さえ徹底的に行われていたら、イちゃんが冷たい遺体で発見されるようなことはなかったという指摘が多い。児童・青少年対象の性犯罪者の個人情報公開制度に抜けが少なくない上、性犯罪者への事後管理を受け持つ省庁や機関が散在しているため、効率的な管理が行われていない。

●インターネット閲覧、可能な性犯罪者は「0」人

8日、保健福祉家族部のホームページにリンクされている「性犯罪者お知らせe」には、「現在登録された閲覧対象者がいません」という文句だけが表示されている。昨年6月、児童・青少年の性保護に関する法律(児童・青少年性保護法)が改正されたことを機に、福祉部はこのサイトを開設し、性犯罪者氏名、年齢、現住所、身長・体重、写真などを登録し、20歳以上の一般の人は誰でも閲覧できるようにしたが、これまで事実上「開店休業」の状態。また、インターネット閲覧のためには、成人認証に公認認証まで経なければならないため、インターネットの苦手な人は閲覧が容易でない。

これは法改正案が、10年1月1日以降、性犯罪を犯した人の刑が確定した場合に限り、個人情報を公開するようにしたため。今後、13歳未満の児童を対象に性犯罪の容疑で刑が確定した人が出ても、昨年12月以前に犯罪を犯した人の場合、個人情報がインターネットに掲載されない。当初、インターネット公開制度が導入されたのは、父兄や教育機関長が管轄警察署を訪れた場合のみ、性犯罪者の個人情報が閲覧でき、自分が住んでいる地域の犯罪者のみを閲覧できるなど、過度な制限を無くすためだった。しかし、遡及立法を防ぐため、犯罪基準の時点を今年1月以後と定めたため、改正趣旨を生かせなかったという指摘が出ている。

福祉部の関係者は、「現在、国会法制司法委員会に係留中の法改正案が成立すれば、性犯罪者に対する処罰と再発犯罪の予防がさらに強化される」としながらも、「警察署で閲覧可能な個人情報をすぐインターネットで公開するのは、遡及適用の議論を呼びかねないので、考慮していない」と話した。改正案は、性犯罪者の周辺に住む児童養育家庭に犯罪事実を郵便で知らせるようにしている。

●関連省庁が散在しているため、ずさんな事後管理

性犯罪者への事後管理は、居住地の当該警察署が受け持つ。警察官が3ヵ月に1度、彼らと会い、動向を把握している。08年12月以前の性犯罪者の個人情報の閲覧も、警察署が管理している。警察庁によると、性犯罪者の個人情報閲覧対象者は、昨年4月147人から今年2月末現在328人へ、1年も立たないうちに倍以上増えた。市道別には、京畿道(キョンギド)が64人で最も多く、△ソウル44人△全羅南道(チョルラナムド)34人△釜山(プサン)30人などだ。ソウル蘆原(ノウォン)区、江北(カンブク)区、東大門(ドンデムン)区と京畿安山市常緑区(アンサンシ・サンロクグ)の閲覧対象者がそれぞれ4人で最も多かった。

一方、性犯罪者のインターネット閲覧システムは福祉部が運営しており、性犯罪者に対する電子の付着は法務部の保護観察所で担当するなど、性犯罪者への事後管理が政府機関の随所に散在している。また、児童・青少年性保護法は、福祉部の所管法律であるため、改正の際、法務部に意見調律を依頼するが、一般的な性的暴力犯罪の処罰を規定する「性的暴力犯罪の処罰および被害者保護などに関する法律」は、法務部が担当していることも混乱を招いている。性犯罪に対する刑量を重くたり、適用範囲を広げる法条項を見直す際、二つの法案が有機的に動かなければならないが、省庁間の議論が円滑に行われないという指摘が出ている。

●成人女性対象の性犯罪者も、公開を検討

法務部は、性犯罪者が一般女性を犯罪対象に定めた後、徐々に児童・青少年へ移っていく傾向があると見て、成人女性を対象に常習的な性的暴力を犯した犯罪者の個人情報も公開する案を検討する方針だ。法務部関係者は、「イちゃん殺害容疑者の金容疑者も、30代女性に性的暴行を加えた前歴があるだけに、児童・青少年だけでなく、成年女性対象の常習性犯罪者の個人を公開する案を海外立法事例などを調べ、長期的に検討する」と明らかにした。

姜熙洛(カン・ヒラク)警察庁長も8日、記者懇談会で、「児童対象の性犯罪者だけでなく、全ての性犯罪者を一対一で、専担管理する案をまとめる」と話した。警察は昨年11月、「児童・性犯罪者警察責任担当制」を導入し、全国の警察署管内の常習児童性犯罪者1人に警察官1人当たりを担当し、管理してきた。警察は、性犯罪者別に等級を分類し、3ヵ月に1度または、1ヵ月に1度動向を調べる方針だ。



ceric@donga.com zozo@donga.com