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[オピニオン]ソウル市教育庁の悪臭

Posted January. 23, 2010 09:18,   

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ソウル市教育庁による人事を巡る不正がますますひどくなっている。昨年12月3日、50代の中年男女が、泥酔の喧嘩をしているという届けを受け、警察が出動した。その時、女の方から、「この人は奨学士試験での合格を条件に、私から2000万ウォンを受け取った」とばらした。一騒ぎを起こした彼らは、ソウル市教育庁所属の奨学士だった。女性奨学士の泥酔中の暴露を受け、警察は捜査に取り掛かり、奨学士のイム某(50)氏を逮捕した。捜査当局は、奨学士試験全体を対象に、捜査を拡大する予定だ。しっかりしたメスを入れる必要がある。

◆かつて、ソウル市教育庁には、「長=千、頭=五百」という言葉があった。校長になるためには1000万ウォン、教頭になるためには500万ウォンを賄賂として提供しなければならないという意味だ。市教育庁の内外では、「長=千、頭=五百」はもはや過去の言葉であり、今はその3〜4倍は提供しなければならないという言葉まで出回っている。昨年末に明らかになった不正だけ見ても、一般職公務員が学校での工事の口利きの見返りとして、中型乗用車をプレゼントとして受け取った事件があった。

◆昨年、ある高官は、財産届け出の過程で、14億ウォンを隠し、懲戒委員会に掛けられた。同幹部が処分の後に配属されたところは、全ての教師らが希望してやまない江南(カンナム)学校群内高校の校長だった。教育庁による対応措置は果たして処分なのか、それとも補償なのか。人事を巡る不正は、昨年11月、きちんと財産届出を行わなかった容疑で、最高裁判所で当選無効の刑が言い渡された孔貞澤(コン・ジョンテク)教育監の在職時代に、一段とひどかったという評価を受けている。孔前教育監は、選挙の際、自分を支持した同じ故郷出身の教育庁職員らを要職につかせるなど、身勝手な人事を行ったという批判を受けている。ソウル市教育庁が08年、清廉度調査で最下位を記録し、09年度の調査では、最下位から3番目を記録したのは、決して偶然ではない。

◆ソウル市教育庁は、08年に行われた学業習熟度評価では、中高生の10%が基礎学力水準を下回り、全国で最下位を記録した。今年から導入された高校選択制は、3年前から予告したにも関わらず、実施直前になって、いきなり選択権を制限し、保護者らから反発を受けたりもした。にも関わらず、一部の職員らは、今年6月2日に行われる次期教育監選挙に立候補する人々に、もう色目を使っている。選出される可能性の高い教育監の方に、先に気配りをしておけば、当選後、自分に有利な人事を期待できるからだろう。「不正の万屋」ソウル市教育庁から漏れる悪臭を、職員らだけが気づいていないのではないだろうか。

鄭星姫(チョン・ソンヒ)論説委員 shchung@donga.com